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紅葉と雷は、“アヤメ”とあの男を殺すと約束をしたからだと思う。
性的虐待をしている場面を目撃し、そこから命掛けで救いだしたのはこの2人だったから。



“アヤメ”は、自分に性的虐待をした男を殺すためだけでなく・・・
母親を監禁した挙げ句殺し、弟達にあんな扱いをした男を殺すつもりでいたのだと思う。



そして、社長と俺は・・・



社長と俺は・・・



“明”のためにも、あの男を殺したかった・・・。



そうしなければ“アヤメ”はずっと女のままだったから・・・。



そんな“アヤメ”を守るために明はずっと男で居続けるような女の子だったから・・・。



社長と俺にとって、明はめちゃくちゃ可愛い妹だった。
我が家の“明かり”だった。



そして、誰がどう見ても男だった明を本気で愛してくれたのが真坂だった。
高校で知り合った同級生、俺の自己紹介も霞ませてしまったくらい心の中に激しい波を起こせる“大きな海”。



“大きな海”、“大海”と書いてまさかの“オーシャン”。 



あんなに偏差値の高い高校に真坂みたいな奴がいるとは思わず、俺は真坂に興味を持った。
そしたら・・・“まさか”、明を愛してくれた。



俺のきょうだい以外で初めて、あの男を殺すという同じ目的の奴が現れた。
その目的は社長と俺と同じ。



明を“女”にするため。



人を殺すことも揉み消すことも簡単に考えているあの男の会社に、真坂は単身で潜り込み情報を入手していた。



俺のきょうだい、そして真坂はあの男を殺すために長い時間を掛けて各々準備をしていた。



その全てが上手く機能し、俺が28歳の冬にあの男を殺せた。
社会的に抹殺して、肉体は死ぬまで出られない檻のついた病院に閉じ込められた。
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