2 / 12
2
しおりを挟む
恐怖を抱きながらも俺は平静を装った。
俺は父さんのことが小さな頃から大好きで、ずっと尊敬をしていたから。
だから父さんのように何が起きても平静を装える男でいたいと、昔から思っていたのだと思う。
必死に平静を装っていた俺に、真琴は必死な顔をして喋り続けてきた。
“でもね!正志のお父さんって昔からお母さんのことが大好きだったんだって!!
犬猿の仲っていうので大喧嘩ばっかりしてたのに、お父さんはお母さんのことが大好きだったんだって!!
だから、うちのお父さんが昨日泣きながら、「あの2人が結婚出来てよかった」って言ってた!!”
そう俺に言ってきた真琴。
俺の父さんから口止めをされていたことを思い出した真琴の父さんは、慌てて真琴に口止めをしてきたらしい。
俺の父さんが母さんのことを好きだということも、母さんより前に結婚していた女の人がいたということも。
“でも、私は正志のことが好きだし、お父さんとお母さんが大喧嘩してる時の正志は悲しそうな顔をしてるから!!
だから、言った!!
私は隠し事なんて正志にしたくないから!!”
そんなことを、いつも冷めた感じの真琴が必死な顔をして言ってきた。
胸の前で握り締めた両手を少し震わせながら。
平静を装っていたのに、俺が悲しそうな顔をしていると分かっていた真琴。
そんな真琴は、もしかしたらよくこんな顔をしていたかもしれないとその時に気付いた。
いつも冷めた感じの顔に見えていたけど、でもよく思い返すとこんな顔をよくしていたように思う。
その顔はこんな風に必死な顔をしていたかもしれない。
真琴も平静を装えるような感じなのかもしれないけれど、気付いてしまったらこの顔は必死な顔をしている。
真琴が真剣に、俺にこのことを伝えようとしてくれていると感じる。
真琴が伝えてくれたその真実と、真琴のこの可愛い表情に俺は思わず笑った・・・。
「え、なに?いきなり。」
そんな昔のことを思い出しながら、ベッドの上に座り酒の勉強をしている真琴を抱き締めた。
俺は父さんのことが小さな頃から大好きで、ずっと尊敬をしていたから。
だから父さんのように何が起きても平静を装える男でいたいと、昔から思っていたのだと思う。
必死に平静を装っていた俺に、真琴は必死な顔をして喋り続けてきた。
“でもね!正志のお父さんって昔からお母さんのことが大好きだったんだって!!
犬猿の仲っていうので大喧嘩ばっかりしてたのに、お父さんはお母さんのことが大好きだったんだって!!
だから、うちのお父さんが昨日泣きながら、「あの2人が結婚出来てよかった」って言ってた!!”
そう俺に言ってきた真琴。
俺の父さんから口止めをされていたことを思い出した真琴の父さんは、慌てて真琴に口止めをしてきたらしい。
俺の父さんが母さんのことを好きだということも、母さんより前に結婚していた女の人がいたということも。
“でも、私は正志のことが好きだし、お父さんとお母さんが大喧嘩してる時の正志は悲しそうな顔をしてるから!!
だから、言った!!
私は隠し事なんて正志にしたくないから!!”
そんなことを、いつも冷めた感じの真琴が必死な顔をして言ってきた。
胸の前で握り締めた両手を少し震わせながら。
平静を装っていたのに、俺が悲しそうな顔をしていると分かっていた真琴。
そんな真琴は、もしかしたらよくこんな顔をしていたかもしれないとその時に気付いた。
いつも冷めた感じの顔に見えていたけど、でもよく思い返すとこんな顔をよくしていたように思う。
その顔はこんな風に必死な顔をしていたかもしれない。
真琴も平静を装えるような感じなのかもしれないけれど、気付いてしまったらこの顔は必死な顔をしている。
真琴が真剣に、俺にこのことを伝えようとしてくれていると感じる。
真琴が伝えてくれたその真実と、真琴のこの可愛い表情に俺は思わず笑った・・・。
「え、なに?いきなり。」
そんな昔のことを思い出しながら、ベッドの上に座り酒の勉強をしている真琴を抱き締めた。
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
久しぶりに帰省したら私のことが大好きな従妹と姫はじめしちゃった件
楠富 つかさ
恋愛
久しぶりに帰省したら私のことが大好きな従妹と姫はじめしちゃうし、なんなら恋人にもなるし、果てには彼女のために職場まで変える。まぁ、愛の力って偉大だよね。
※この物語はフィクションであり実在の地名は登場しますが、人物・団体とは関係ありません。
マッサージ
えぼりゅういち
恋愛
いつからか疎遠になっていた女友達が、ある日突然僕の家にやってきた。
背中のマッサージをするように言われ、大人しく従うものの、しばらく見ないうちにすっかり成長していたからだに触れて、興奮が止まらなくなってしまう。
僕たちはただの友達……。そう思いながらも、彼女の身体の感触が、冷静になることを許さない。
一宿一飯の恩義
にのみや朱乃
恋愛
(性的描写あり)
妹のアイミが、一人暮らしの兄の家に泊まりに来た。コンサートで近くを訪れたため、ホテル代わりに利用しようということだった。
兄は条件を付けて、アイミを泊めることにした。
その夜、条件であることを理由に、兄はアイミを抱く。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる