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友里ちゃんの言葉に、わたしは固まる。



「嫌になりますよね?
こんな胸、わたしは嫌でした。」



そう言って、友里ちゃんが大きな胸にソッと手を添えた。



「夏生はある?自分の嫌だった所。」



「私は、ぜーんぶ嫌だったよ。
高い身長もガタイの良い身体も、男みたいな顔、可愛くもない目、それと・・・男みたいな大きな手!」



「そうなの?全然知らなかった!」



と、また2人で笑い合っている。



「私は、お姉さんみたいな小さくて可愛い女の子になりたかった。」



夏生ちゃんに言われ、反論しようとしたけど・・・
夏生ちゃんの本気の目と言葉が伝わり、言うのを止めた。



友里ちゃんの温かくて柔らかい手が、わたしの身体を隠す、力の入ったわたしの両手にソッと添えられる。



「自分の嫌な自分でも、そんな自分を離さないでくれる人がいたら・・・。
少しだけも、自分のことが好きになれる。」



友里ちゃんが、わたしに笑い掛ける・・・



「和さんが少しだけでも、和さんのことが好きになれますように。」



友里ちゃんの言葉と、友里ちゃんの笑顔に・・・



わたしの心が・・・



わたしの精一杯のプライドで覆われた、ボロボロの心が・・・



温かい光に包まれていく・・・



そんな、感覚になる・・・。




わたしは、友里ちゃんの手に添えられた両手を、ゆっくり、身体から離していく・・・。
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