【完】初めてのベッドの上で珈琲を(カットページ掲載済2023.5.13)

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そして、午後の珈琲店で・・・



キッチンカウンターの前で男の人2人が睨み合う事態になってしまった。
私は瞬きをしながら慌てるしか出来なくて、他のお客様は興味津々でこっちを見ているだけ・・・。



睨み合っているのは、今日2人で飲みに行く約束をした男性社員と・・・天野さん。



「何もしないなんて約束、何で天野にしなきゃいけないんだよ。」



「こいつの処女貰う予約、俺がずっとしてんだよ。」



「笠原さん、処女じゃないんだって！！
この感じだから処女だって思いたくなる気持ちは分からないでもないけど！！
ね！？笠原さん処女じゃないんだよね！？」



男性社員から急に私の方に振ってきて、恥ずかしすぎる質問だけど小さく頷いた。
そんな私に天野さんが笑う。



「あんた、営業だっけ？
そんなんで営業ちゃんとやってんのかよ？
こいつどっからどう見ても処女だろ。」



「男慣れしてない雰囲気くらいしか分からないだろ！
処女かどうかまで普通分からないからな！？
でも本人が処女じゃないって言ってるんだから、信じてやれよ！！」



そんな男性社員の言葉に天野さんが大笑いをした。



その時・・・
タイミングが悪く、天野さんのことになるとキツイ女の子数人が珈琲店に入ってきてしまった。



「え・・・喧嘩ですか？」



男の人同士のこんな感じに女の子達も少し引いている。
これで少しは冷静になってもらいたいと思ったけど・・・




「天野が笠原さんが処女だって言って聞かないんだよ！！」




男性社員が説明をしてしまい・・・




「天野さん・・・。
気持ちは分かりますけど、笠原さんだって処女じゃないって言ってるじゃないですか。」



「うるせーな、こいつは処女なんだよ。
2人で飲みに行くくらいの勉強はした方がいいけどな、お前明らかにこいつのこと狙ってるからおっかねーだろ。
何もすんなよ！？」



「なんで天野にそんなこと言われなきゃいけないんだよ！！
笠原さんがいいと思えばいいだろ！！」



「思うわけねーだろ、こいつ俺のこと好きなのに。」




そんなことを言った・・・。




天野さんがそんなことを言った・・・。




ナチュラルに、そんなことを言った・・・。