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しばらくして会長がトイレに立った後、松戸さんが輝くような笑顔で俺のことを見てきた。
「朝ご飯食べてますか?」
「いえ、食べていませんね。」
「食べた方がいいですよ、その方がパワーがつきますし。
朝が1番大切ですからね、その日1日がどんな日になるのかが朝の過ごし方で決まると僕は思っているくらいなので。」
「そうですか・・・。
機会があれば食べてみます。」
「カヤに言ってみましょうか?
あいつ結構美味しい飯作りますよ。」
「そうなんですか・・・。」
会長は料理が作れるらしい・・・。
そんな話は高校時代に聞いたことがなかった。
「カヤ、ちょっと変わってるところもありますけど良い奴ですから。
仕事も問題なく出来ます。」
「それは俺も知っています。」
思わず声に力が入ってしまった。
「生徒会長でしたから、国光さんは。
少し関わりもあったので会長が良い奴なことも“普通”じゃないことも知っています。
アイスが好きなことも知っています。」
さっき初めて見た・・・。
会長がファミレスで何かを食べているところを、アイスを食べているところを初めて見た。
「そうでしたか!!
再会出来たことも何かの縁だと思いますし、カヤと仲良くしてやってください!!」
松戸さんがそう言って輝く笑顔を向けてきた。
あまりにも眩しい笑顔で思わず目を閉じたくなった。
松戸さんの言葉に返事をすることなく黒いアイスコーヒーに視線を移す。
上書きするように・・・。
俺が初めて見た会長の顔も、ファミレスで見た初めてアイスを食べる姿も、俺ではない他の男の隣に座る姿も、このアイスコーヒーの黒で上書きをしていく。
「あいつおせーな・・・。
スッピンブスだからってあんなの目につけて満足しやがって。
化粧直しに何分掛かるんだよ。」
必死に上書きしようとしていたのに、松戸さんのその言葉で邪魔をされた。
「朝ご飯食べてますか?」
「いえ、食べていませんね。」
「食べた方がいいですよ、その方がパワーがつきますし。
朝が1番大切ですからね、その日1日がどんな日になるのかが朝の過ごし方で決まると僕は思っているくらいなので。」
「そうですか・・・。
機会があれば食べてみます。」
「カヤに言ってみましょうか?
あいつ結構美味しい飯作りますよ。」
「そうなんですか・・・。」
会長は料理が作れるらしい・・・。
そんな話は高校時代に聞いたことがなかった。
「カヤ、ちょっと変わってるところもありますけど良い奴ですから。
仕事も問題なく出来ます。」
「それは俺も知っています。」
思わず声に力が入ってしまった。
「生徒会長でしたから、国光さんは。
少し関わりもあったので会長が良い奴なことも“普通”じゃないことも知っています。
アイスが好きなことも知っています。」
さっき初めて見た・・・。
会長がファミレスで何かを食べているところを、アイスを食べているところを初めて見た。
「そうでしたか!!
再会出来たことも何かの縁だと思いますし、カヤと仲良くしてやってください!!」
松戸さんがそう言って輝く笑顔を向けてきた。
あまりにも眩しい笑顔で思わず目を閉じたくなった。
松戸さんの言葉に返事をすることなく黒いアイスコーヒーに視線を移す。
上書きするように・・・。
俺が初めて見た会長の顔も、ファミレスで見た初めてアイスを食べる姿も、俺ではない他の男の隣に座る姿も、このアイスコーヒーの黒で上書きをしていく。
「あいつおせーな・・・。
スッピンブスだからってあんなの目につけて満足しやがって。
化粧直しに何分掛かるんだよ。」
必死に上書きしようとしていたのに、松戸さんのその言葉で邪魔をされた。
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