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「国光さんって誰・・・?」
生徒会室に行くと、声を掛けた女の子からそう聞かれた。
それには驚くしかなくて。
夏休みに入る前、国光さんがこの女の子と歩いているのを見掛けたこともあったから。
「いや・・・生徒会の子で。
鞄を取ってきて欲しいって頼まれてて。」
「国光さんっていう人の・・・?
生徒会に国光さんっていたかな。」
女の子が首を傾げながら生徒会室を振り向き・・・
「生徒会に国光さんって人いましたっけ!?」
そう大声で聞いた。
それにみんなが顔を上げ、この女の子と俺の方を見てきた。
でもそのみんなが首を傾げていて誰1人として国光さんのことを知らない雰囲気で。
それを見て俺は動悸が止まらなくなり、身体中がサッと冷たくなった。
それを感じながら慌てて口を大きく開いた。
「いるだろ!?カヤって子!!
国光カヤ!!」
国光さんのフルネームを言った瞬間、冷えきっていたような身体に一気に熱が回った。
さっきカヤに触れられ心臓が焼き付いていたからか、この胸から一気に身体中に熱が回ってきた。
それを感じ、俺は思わず胸を押さえた。
そして目の前の女の子にもう1度言う。
「国光カヤ、いるよな?」
そう言った俺に女の子はパッと顔を明るくして笑った。
「カヤか!!
そうだ、カヤって国光って名字だったね!!」
他のみんなも「アハハ」と呑気に笑いながら頷いていて、俺は思わず小さく笑った。
「マジで天使なのか・・・。」
父さんや母さんから“ゆきのうえ商店街”の神様の話は何度か聞いたことがある。
ネコを追って来た国光さんは“普通”ではないとは思ったけれど、俺が思った以上に“普通”ではないのだと思った。
その証拠に・・・
「国光さん・・・?
国光さんって誰・・・?」
あの後、生徒会室にアイテープをした国光さんと戻り、ステンドグラス担当の国光さんに聞きたいことがあったので姿が見えない国光さんを探していたらまたこう言われた。
生徒会室に行くと、声を掛けた女の子からそう聞かれた。
それには驚くしかなくて。
夏休みに入る前、国光さんがこの女の子と歩いているのを見掛けたこともあったから。
「いや・・・生徒会の子で。
鞄を取ってきて欲しいって頼まれてて。」
「国光さんっていう人の・・・?
生徒会に国光さんっていたかな。」
女の子が首を傾げながら生徒会室を振り向き・・・
「生徒会に国光さんって人いましたっけ!?」
そう大声で聞いた。
それにみんなが顔を上げ、この女の子と俺の方を見てきた。
でもそのみんなが首を傾げていて誰1人として国光さんのことを知らない雰囲気で。
それを見て俺は動悸が止まらなくなり、身体中がサッと冷たくなった。
それを感じながら慌てて口を大きく開いた。
「いるだろ!?カヤって子!!
国光カヤ!!」
国光さんのフルネームを言った瞬間、冷えきっていたような身体に一気に熱が回った。
さっきカヤに触れられ心臓が焼き付いていたからか、この胸から一気に身体中に熱が回ってきた。
それを感じ、俺は思わず胸を押さえた。
そして目の前の女の子にもう1度言う。
「国光カヤ、いるよな?」
そう言った俺に女の子はパッと顔を明るくして笑った。
「カヤか!!
そうだ、カヤって国光って名字だったね!!」
他のみんなも「アハハ」と呑気に笑いながら頷いていて、俺は思わず小さく笑った。
「マジで天使なのか・・・。」
父さんや母さんから“ゆきのうえ商店街”の神様の話は何度か聞いたことがある。
ネコを追って来た国光さんは“普通”ではないとは思ったけれど、俺が思った以上に“普通”ではないのだと思った。
その証拠に・・・
「国光さん・・・?
国光さんって誰・・・?」
あの後、生徒会室にアイテープをした国光さんと戻り、ステンドグラス担当の国光さんに聞きたいことがあったので姿が見えない国光さんを探していたらまたこう言われた。
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