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高校に入学する時に私はアイテープで目をパッチリにさせた。
元々の目は奥二重で涼しい目をしている。
この目の方が好きだったけれど、目をパッチリとさせた方がいいと強く強く浮かんできたから仕方なくアイテープでパッチリとした目にしていた。
「国光さんが可愛いって結構聞こえてくるけど、こっちの方が断然良いだろ!!
すげー雰囲気出るじゃん!!
女って分かんねーな、何でこんなの付けてるんだよ?」
「なんとなく?」
「それくらいならしない方がいいだろ、勿体ねーな。」
“勿体無い”
お父さんからもよく言われていた。
お小遣いやお年玉を全て賽銭箱に投げ入れていたお姉ちゃんと私に怒りながら言っていた。
でもこのアイテープはきっと勿体無いではなくて・・・
これから先の未来の為に必要なことなのだと強く浮かぶ。
それを感じながら、ニャンを抱き締めたまま須崎君を見上げる。
「ニャンを埋めてあげてもいいかな?」
「埋めるって?」
「うちの神社の裏に・・・このキャンバスのニャンを埋めてあげてもいいかな・・・。」
最低なことを言っていると分かっているけれど続けた。
「これは絵なんかじゃない・・・。
まるでニャンがまだ生きてるみたい・・・。
キャンバスの中で生きてるみたい・・・。
でも、ニャンはきっともういなくなっちゃったから・・・。
この世界からいなくなっちゃったから・・・。」
また泣きながら口を開いた。
「ニャンとの思い出と一緒にうちの神社の裏に埋めてあげてもいい・・・?」
元々の目は奥二重で涼しい目をしている。
この目の方が好きだったけれど、目をパッチリとさせた方がいいと強く強く浮かんできたから仕方なくアイテープでパッチリとした目にしていた。
「国光さんが可愛いって結構聞こえてくるけど、こっちの方が断然良いだろ!!
すげー雰囲気出るじゃん!!
女って分かんねーな、何でこんなの付けてるんだよ?」
「なんとなく?」
「それくらいならしない方がいいだろ、勿体ねーな。」
“勿体無い”
お父さんからもよく言われていた。
お小遣いやお年玉を全て賽銭箱に投げ入れていたお姉ちゃんと私に怒りながら言っていた。
でもこのアイテープはきっと勿体無いではなくて・・・
これから先の未来の為に必要なことなのだと強く浮かぶ。
それを感じながら、ニャンを抱き締めたまま須崎君を見上げる。
「ニャンを埋めてあげてもいいかな?」
「埋めるって?」
「うちの神社の裏に・・・このキャンバスのニャンを埋めてあげてもいいかな・・・。」
最低なことを言っていると分かっているけれど続けた。
「これは絵なんかじゃない・・・。
まるでニャンがまだ生きてるみたい・・・。
キャンバスの中で生きてるみたい・・・。
でも、ニャンはきっともういなくなっちゃったから・・・。
この世界からいなくなっちゃったから・・・。」
また泣きながら口を開いた。
「ニャンとの思い出と一緒にうちの神社の裏に埋めてあげてもいい・・・?」
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