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土曜日、夕方
「あ、巫女さん。いらっしゃい。」
うちのすぐ近くにある商店街、“ゆきのうえ商店街”にある本屋さんに入ると、店主のおじいさんが私のことを“巫女さん”と声を掛けてくれた。
そして・・・
「この前頼まれてた本、取り寄せてみたよ。」
そう言って優しい笑顔で笑い掛けてくれ、税務関係の2冊の本を見せてくれた。
「ありがとうございます~!
こういう専門書を多く置いている本屋さんがなかなかないので本当に助かります!!」
本を受け取り中身をパラパラと見てみる。
「うん、そうそう。こういうのが欲しくて。
ネットで頼んでも中身が思ったのと違う場合が多くて。」
そう言ってお財布を出そうとした時・・・
「うちの店は立ち読み禁止だけど。」
鋭い女の人の声が聞こえてきて思わずビクッと反応してしまった。
見てみると、この本屋さんの娘さんである板東さんが笑いながら立っていた。
「あの神社の巫女さんだからって私は見逃さないよ~。」
そんなことを言いながら笑っていて、それには苦笑いをしながらこの板東さん・・・再婚してから須崎さんとなった女の人のことを見る。
50代とは思えないくらいに美人で土曜日なのにスーツをビシッと着ている。
「ちゃんと買いますから!
ここのおじいちゃん、欲しい本の要望を伝えたら毎回必ずピッタリの物を取り寄せてくれますから!!」
「よかったね、お父さん。」
須崎さんがクスクスと嬉しそうに笑い、「毎度ありがとうございました」と言って旦那さんと暮らしている2階へと上がっていった。
その後ろ姿を見えなくなるまで眺めていると・・・
「お金はまた今度にしようか?」
と、おじいさんから言われて慌ててお会計をした。
「あ、巫女さん。いらっしゃい。」
うちのすぐ近くにある商店街、“ゆきのうえ商店街”にある本屋さんに入ると、店主のおじいさんが私のことを“巫女さん”と声を掛けてくれた。
そして・・・
「この前頼まれてた本、取り寄せてみたよ。」
そう言って優しい笑顔で笑い掛けてくれ、税務関係の2冊の本を見せてくれた。
「ありがとうございます~!
こういう専門書を多く置いている本屋さんがなかなかないので本当に助かります!!」
本を受け取り中身をパラパラと見てみる。
「うん、そうそう。こういうのが欲しくて。
ネットで頼んでも中身が思ったのと違う場合が多くて。」
そう言ってお財布を出そうとした時・・・
「うちの店は立ち読み禁止だけど。」
鋭い女の人の声が聞こえてきて思わずビクッと反応してしまった。
見てみると、この本屋さんの娘さんである板東さんが笑いながら立っていた。
「あの神社の巫女さんだからって私は見逃さないよ~。」
そんなことを言いながら笑っていて、それには苦笑いをしながらこの板東さん・・・再婚してから須崎さんとなった女の人のことを見る。
50代とは思えないくらいに美人で土曜日なのにスーツをビシッと着ている。
「ちゃんと買いますから!
ここのおじいちゃん、欲しい本の要望を伝えたら毎回必ずピッタリの物を取り寄せてくれますから!!」
「よかったね、お父さん。」
須崎さんがクスクスと嬉しそうに笑い、「毎度ありがとうございました」と言って旦那さんと暮らしている2階へと上がっていった。
その後ろ姿を見えなくなるまで眺めていると・・・
「お金はまた今度にしようか?」
と、おじいさんから言われて慌ててお会計をした。
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