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「神様に感謝してありがたく好きな相手と付き合う!!!」
元気君が元気に即答し、気持ち良すぎるその答えには自然と両手を下ろした。
私の両腕から私の手の熱がスッと消えていく。
「神様なんていないよ?」
「それ美鼓ちゃんもよく言ってる!!」
「だって私とお姉ちゃんの願いは叶えてくれない・・・。」
笑いながら、でも泣きそうになりながら元気君に言った。
「何度も何度も何度もお願いしたのに・・・。
こんな変な力なんてなくしてくださいって、何度も何度も何度もお願いしたのに・・・。
お小遣いもお年玉も全部賽銭箱に投げ入れてお願いしたのに・・・。」
そう言った私に元気君は少しだけ驚いた顔をした後、優しい優しい顔で笑ってきた。
「でも、だから俺は美鼓ちゃんと会うことが出来たからな。」
「それはそうだけど・・・。」
「まあ、でもカヤちゃんは美鼓ちゃんよりも強く色々と分かるみたいだから。
それに、分かったうえで“普通”を装って生きているくらいだからね、美鼓ちゃんとは違う大変さなんだろうね。」
「私は知られたくない・・・。
変な目で見られるに決まってる・・・。
頭がおかしいと思われるに決まってる・・・。」
「ニャンもそういう人なの?」
そう聞かれ・・・
「昔はそういう人じゃなかった。
でも今はきっとそう思うと思う。
だって全然違った・・・。
ニャン、私のことを見る目が全然違った・・・。」
「他に好きな女の子がいるからじゃない?」
「そんなの分かってるよ!!!」
大声でそう叫ぶと・・・
お姉ちゃんがゴソゴソと動き出してしまった・・・。
大きな会社で働いているお姉ちゃんは前よりももっと疲れやすくなっているように思う。
それでも幸せそうなのは・・・
私の目の前でお姉ちゃんのことを心配そうに見下ろす元気君を見て、心の中でいるはずもない神様に感謝をした。
「全部神様のせいにすれば?」
元気君が楽しそうに笑いながらそう言ってきて・・・
「神様なんていないなら、どうせなら全部神様のせいにしておけばいい。
この世界の不幸なこと全ても神様のせいだって、そう思っておけばいいよ。」
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元気君が元気に即答し、気持ち良すぎるその答えには自然と両手を下ろした。
私の両腕から私の手の熱がスッと消えていく。
「神様なんていないよ?」
「それ美鼓ちゃんもよく言ってる!!」
「だって私とお姉ちゃんの願いは叶えてくれない・・・。」
笑いながら、でも泣きそうになりながら元気君に言った。
「何度も何度も何度もお願いしたのに・・・。
こんな変な力なんてなくしてくださいって、何度も何度も何度もお願いしたのに・・・。
お小遣いもお年玉も全部賽銭箱に投げ入れてお願いしたのに・・・。」
そう言った私に元気君は少しだけ驚いた顔をした後、優しい優しい顔で笑ってきた。
「でも、だから俺は美鼓ちゃんと会うことが出来たからな。」
「それはそうだけど・・・。」
「まあ、でもカヤちゃんは美鼓ちゃんよりも強く色々と分かるみたいだから。
それに、分かったうえで“普通”を装って生きているくらいだからね、美鼓ちゃんとは違う大変さなんだろうね。」
「私は知られたくない・・・。
変な目で見られるに決まってる・・・。
頭がおかしいと思われるに決まってる・・・。」
「ニャンもそういう人なの?」
そう聞かれ・・・
「昔はそういう人じゃなかった。
でも今はきっとそう思うと思う。
だって全然違った・・・。
ニャン、私のことを見る目が全然違った・・・。」
「他に好きな女の子がいるからじゃない?」
「そんなの分かってるよ!!!」
大声でそう叫ぶと・・・
お姉ちゃんがゴソゴソと動き出してしまった・・・。
大きな会社で働いているお姉ちゃんは前よりももっと疲れやすくなっているように思う。
それでも幸せそうなのは・・・
私の目の前でお姉ちゃんのことを心配そうに見下ろす元気君を見て、心の中でいるはずもない神様に感謝をした。
「全部神様のせいにすれば?」
元気君が楽しそうに笑いながらそう言ってきて・・・
「神様なんていないなら、どうせなら全部神様のせいにしておけばいい。
この世界の不幸なこと全ても神様のせいだって、そう思っておけばいいよ。」
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