【完】急にプロポーズをされたので・・・念の為付き合うのに、付き合って貰った2ヶ月間

Bu-cha

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「副社長も内々定って、言ってたの?」



「副社長は・・・その女の人とよく分からない会話をしてて。
最後にその女の人が“4月に入ってくるの待ってるから”って俺に言ってくれて・・・。」



「それ、大丈夫なのかな・・・。
内々定の書類とか、ちゃんと出してくれるのかな?」



「それは人事部長の人が出すとは言ってくれた。
明日、それを取りに副社長室に行くよう言われてる。
人材紹介の担当者にもすぐに連絡をしてくれて、本当だったら人材紹介経由なんだけど話をつけたって。」



「なんか、凄い展開になったね。
日本選手権で3位取ったの書いたんだ?」



「いや・・・書いてない。」



瑠美が、メガネの奥の目を大きく見開いた。



「書いてないの!?何で採用されたの!?」



「よく分からないけど、された。
変わってる女の人を中心に話が進んで、その場で。」



「あの子・・・そういえば、雇用契約書・・・。」



瑠美が何か考えた後、真剣な顔で俺を見上げた。



「もしかしたら、凄い子に見付けて貰えたのかも。」



「あんな凄い格好してる人、いないもんね。」



そう答えたら、瑠美がまた大笑いをしていた。



そのままの顔で、俺を見上げる。




「おめでとう、一成君。
またすぐに追い付いちゃったね。」



「まだだよ・・・。」



「ご飯、いっぱい食べよう。
レシピ増やしていくから。
なるべく、美味しく。」



「ありがとう。」



「体調整えて、絶対に入社してきて?」




瑠美が嬉しそうに・・・でも、どこか悲しそうな顔で笑った。
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