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「チョコ・・・?」
予想外の答えに、思わず砂川さんの顔を見てしまった。
そしたら、見えた。
薄暗い中で私のことを真っ直ぐと見上げている砂川さんの顔が。
砂川さんの顔は私と目が合うと嬉しそうに笑ったように見えた。
薄暗い部屋の中だからそう見えたのか、私の願望でそう見えたのかは分からないけれど、私にはそういう顔に見えてしまう。
「田代君が準備をしたチョコじゃなくて園江さんが準備をしたチョコが欲しい、大好きなんだ。」
砂川さんが私に向かって“大好き”と言ってくる。
それは私のことではなくチョコのことだと分かる。
でも、砂川さんが私のことを“人”として凄く好きでいてくれているのも事実で。
砂川さんは私とエッチをしてくれたことも事実で。
砂川さんは私のことをこんなにも求めてくれているのも事実で。
「毎回とは言わないから。
ああ・・・ほら、アレで良いよ。」
砂川さんが“アレ”と言って、照れたように笑ったように見える。
「2月にあるバレンタイン?の日でいいから。」
「2月なんてまた来年の話ですし、明日にでもチョコを渡しますよ。」
「今日のセックスは俺の誕生日プレゼントに貰ったものだから、園江さんがまた俺にチョコを渡す必要はない。
だから来年の2月に俺がチョコのお礼を貰えるよう、また俺の所に来てよ。」
砂川さんは私に向かって伸ばしている手を少しだけ動かした。
「この鍵を使って、また俺の所においで。」
砂川さんが私の中に入り続けたまま、砂川さんの家の鍵を私に渡そうとしてくる。
「家の鍵なんて受け取れません。」
「でも鍵がなければ俺が不在の間に入れない。」
「砂川さんが不在の間に家に勝手に家に入れません。
今日だって門の前で待ってたし・・・。」
「今日も凄く寒そうにしてた。」
そう言われ、私は我慢なんて出来ずに泣いてしまった。
「うん、寒かった・・・。
めちゃくちゃ寒かった・・・。」
2回も3回も変わらないと砂川さんには言ったけれど、3回目もダメだったらと思うと凄く怖かった。
精力剤を飲んでも私ではダメだと知ることが凄く凄く怖かった。
この頬に涙が次々と伝っていき、その涙は下へと落ちていった。
それが私の身体ではなく砂川さんの下腹部に落ちてしまっていると気付き、慌てて下を向き砂川さんの下腹部に落ちた自分の涙を拭おうと手を伸ばした。
そしたら・・・
「・・・・・っ」
何となく、私の穴の中はさっきよりも大きな圧迫を感じ、更なる痛みに思わず両手で自分の穴の近くを押さえた。
「疲れた時はいつでもこの鍵で俺の所においで。」
砂川さんがまたそう言ってきて・・・
「2月のチョコもいらないから。
俺は何もいらないから。
ただ園江さんが他の男の所ではなく俺の所に来てくれるだけで良いから。」
それには大きく泣きながら口にした。
「なにそれ・・・っ」
勘違いをしてはダメだと何度も自分に言い聞かせる。
何度も何度も自分に言い聞かせる。
私の穴の中に砂川さんのモノを入れなからも言い聞かせる。
「園江さん、ごめん・・・あの、少し動けそうかな?」
「え、無理。」
「ごめん、少しだけでも。」
「・・・いや、無理。
本当に痛い。」
「分かった。」
これについてはすぐに引いた砂川さんには自然と笑ってしまい、泣きながらまた砂川さんの方を見た。
まだ私に鍵を渡そうとしている手も視界に入れながら。
「私って性別は女なんだよ?」
「それは俺が誰よりも分かってる。」
「確かに・・・!!」
大きく泣きながら、大きく笑いながら、砂川さんが私に向けている鍵を受け取った。
「砂川さんに好きな女の子が出来た時には返しますので、その時が来たら教えてください。」
「園江さん以上に好きな女の子が出来ることはないと思う。」
「私は女の子じゃないから・・・。
本当の意味で私は女じゃないよ。」
この目で確認することは出来ないけれど、精力剤の力で砂川さんのモノが私の穴の中でどんどん大きくなっていくのを感じながら口にした。
「園江さんは女の子だよ。
俺には女の子としか思えない。
今までも今も、これから先も女の子にしか見えない。」
砂川さんのその言葉を聞き、私は両手で砂川さんから受け取った鍵を握り締めた。
「そうだとしても、これから先・・・本当に好きな女の子が出来た時には教えてください。」
「それ、もう言わないでくれる?」
予想外の答えに、思わず砂川さんの顔を見てしまった。
そしたら、見えた。
薄暗い中で私のことを真っ直ぐと見上げている砂川さんの顔が。
砂川さんの顔は私と目が合うと嬉しそうに笑ったように見えた。
薄暗い部屋の中だからそう見えたのか、私の願望でそう見えたのかは分からないけれど、私にはそういう顔に見えてしまう。
「田代君が準備をしたチョコじゃなくて園江さんが準備をしたチョコが欲しい、大好きなんだ。」
砂川さんが私に向かって“大好き”と言ってくる。
それは私のことではなくチョコのことだと分かる。
でも、砂川さんが私のことを“人”として凄く好きでいてくれているのも事実で。
砂川さんは私とエッチをしてくれたことも事実で。
砂川さんは私のことをこんなにも求めてくれているのも事実で。
「毎回とは言わないから。
ああ・・・ほら、アレで良いよ。」
砂川さんが“アレ”と言って、照れたように笑ったように見える。
「2月にあるバレンタイン?の日でいいから。」
「2月なんてまた来年の話ですし、明日にでもチョコを渡しますよ。」
「今日のセックスは俺の誕生日プレゼントに貰ったものだから、園江さんがまた俺にチョコを渡す必要はない。
だから来年の2月に俺がチョコのお礼を貰えるよう、また俺の所に来てよ。」
砂川さんは私に向かって伸ばしている手を少しだけ動かした。
「この鍵を使って、また俺の所においで。」
砂川さんが私の中に入り続けたまま、砂川さんの家の鍵を私に渡そうとしてくる。
「家の鍵なんて受け取れません。」
「でも鍵がなければ俺が不在の間に入れない。」
「砂川さんが不在の間に家に勝手に家に入れません。
今日だって門の前で待ってたし・・・。」
「今日も凄く寒そうにしてた。」
そう言われ、私は我慢なんて出来ずに泣いてしまった。
「うん、寒かった・・・。
めちゃくちゃ寒かった・・・。」
2回も3回も変わらないと砂川さんには言ったけれど、3回目もダメだったらと思うと凄く怖かった。
精力剤を飲んでも私ではダメだと知ることが凄く凄く怖かった。
この頬に涙が次々と伝っていき、その涙は下へと落ちていった。
それが私の身体ではなく砂川さんの下腹部に落ちてしまっていると気付き、慌てて下を向き砂川さんの下腹部に落ちた自分の涙を拭おうと手を伸ばした。
そしたら・・・
「・・・・・っ」
何となく、私の穴の中はさっきよりも大きな圧迫を感じ、更なる痛みに思わず両手で自分の穴の近くを押さえた。
「疲れた時はいつでもこの鍵で俺の所においで。」
砂川さんがまたそう言ってきて・・・
「2月のチョコもいらないから。
俺は何もいらないから。
ただ園江さんが他の男の所ではなく俺の所に来てくれるだけで良いから。」
それには大きく泣きながら口にした。
「なにそれ・・・っ」
勘違いをしてはダメだと何度も自分に言い聞かせる。
何度も何度も自分に言い聞かせる。
私の穴の中に砂川さんのモノを入れなからも言い聞かせる。
「園江さん、ごめん・・・あの、少し動けそうかな?」
「え、無理。」
「ごめん、少しだけでも。」
「・・・いや、無理。
本当に痛い。」
「分かった。」
これについてはすぐに引いた砂川さんには自然と笑ってしまい、泣きながらまた砂川さんの方を見た。
まだ私に鍵を渡そうとしている手も視界に入れながら。
「私って性別は女なんだよ?」
「それは俺が誰よりも分かってる。」
「確かに・・・!!」
大きく泣きながら、大きく笑いながら、砂川さんが私に向けている鍵を受け取った。
「砂川さんに好きな女の子が出来た時には返しますので、その時が来たら教えてください。」
「園江さん以上に好きな女の子が出来ることはないと思う。」
「私は女の子じゃないから・・・。
本当の意味で私は女じゃないよ。」
この目で確認することは出来ないけれど、精力剤の力で砂川さんのモノが私の穴の中でどんどん大きくなっていくのを感じながら口にした。
「園江さんは女の子だよ。
俺には女の子としか思えない。
今までも今も、これから先も女の子にしか見えない。」
砂川さんのその言葉を聞き、私は両手で砂川さんから受け取った鍵を握り締めた。
「そうだとしても、これから先・・・本当に好きな女の子が出来た時には教えてください。」
「それ、もう言わないでくれる?」
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