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砂川さんのジャケットが気になりすぎて全然砂川さんとのキスに集中が出来ず、途中でお尻や腰を動かしジャケットをそこから抜こうと試みる。
そしたら・・・
「キスだけでも気持ち良くなれてるかな?
腰が動いてるけど。」
そんなことを心配そうな顔で聞かれてしまい、それには反射的に“うん”と答えようとしたけれど、少し考えてから口を開いた。
「私の穴が濡れることがないのは砂川さんも知ってるでしょ?」
「そうだけど・・・今も少しも濡れてない?」
「キスをしただけで女って濡れるの?」
聞いた私に砂川さんは私から少し顔を逸らした。
「そういうこともあるらしいよ。
でもそうじゃないこともあるみたいだから、純愛ちゃんが少しも濡れていないのは変なことではないよ。」
砂川さんの反応を見ながら思うことは1つで、“羽鳥さんはキスだけでも気持ち良いと言っている女の人なんだな”ということ。
それを思いながら、私の顔から視線を逸らした砂川さんの顔を眺めながら口にした。
「濡れないだけじゃないよ。」
砂川さんが私の顔に視線を戻したタイミングで続ける。
「穴を擦っても全然気持ち良くない。
痛いだけで気持ち良くなったことなんて1度もない。」
驚いている砂川さんに笑い、お尻と腰の下にあるジャケットを引き抜き砂川さんの胸に押し付けた。
砂川さんはそれを受け取り、私の顔からゆっくりと顔を離していく。
「純ちゃん、嘘をついてたの?
“濡れないけど凄く気持ち良い”っていつも言ってたよね?」
「昔の私は“凄く良い子”だったからね。
そのくらいの嘘なんてよくついてた。」
“良い子”を卒業する私は“悪い女”になる。
彼氏だと思っていた砂川さんとのエッチで1度も気持ち良くなることはなく、さっきのキスでも気持ち良くなることも濡れることもない私は“悪い女”になる。
私の彼氏である佐伯さんの姿を思い浮かべながら笑顔を作る。
そして私の身体に股がりながら私のことを見下ろす砂川さんに向かって口にした。
「女がエッチの時に演技をするのは普通らしいよ?
普通キスだけで気持ち良くなるわけないじゃん、砂川さんってやっぱりバカだね。
砂川さんの今のキスで気持ち良いとか言う女なんてただの演技だよ。
それって“良い女”なのかもしれないけど、ある意味“悪い女”でもあるよね。」
私なりに精一杯、羽鳥さんのことを悪く言った。
そしたら・・・
「キスだけでも気持ち良くなれてるかな?
腰が動いてるけど。」
そんなことを心配そうな顔で聞かれてしまい、それには反射的に“うん”と答えようとしたけれど、少し考えてから口を開いた。
「私の穴が濡れることがないのは砂川さんも知ってるでしょ?」
「そうだけど・・・今も少しも濡れてない?」
「キスをしただけで女って濡れるの?」
聞いた私に砂川さんは私から少し顔を逸らした。
「そういうこともあるらしいよ。
でもそうじゃないこともあるみたいだから、純愛ちゃんが少しも濡れていないのは変なことではないよ。」
砂川さんの反応を見ながら思うことは1つで、“羽鳥さんはキスだけでも気持ち良いと言っている女の人なんだな”ということ。
それを思いながら、私の顔から視線を逸らした砂川さんの顔を眺めながら口にした。
「濡れないだけじゃないよ。」
砂川さんが私の顔に視線を戻したタイミングで続ける。
「穴を擦っても全然気持ち良くない。
痛いだけで気持ち良くなったことなんて1度もない。」
驚いている砂川さんに笑い、お尻と腰の下にあるジャケットを引き抜き砂川さんの胸に押し付けた。
砂川さんはそれを受け取り、私の顔からゆっくりと顔を離していく。
「純ちゃん、嘘をついてたの?
“濡れないけど凄く気持ち良い”っていつも言ってたよね?」
「昔の私は“凄く良い子”だったからね。
そのくらいの嘘なんてよくついてた。」
“良い子”を卒業する私は“悪い女”になる。
彼氏だと思っていた砂川さんとのエッチで1度も気持ち良くなることはなく、さっきのキスでも気持ち良くなることも濡れることもない私は“悪い女”になる。
私の彼氏である佐伯さんの姿を思い浮かべながら笑顔を作る。
そして私の身体に股がりながら私のことを見下ろす砂川さんに向かって口にした。
「女がエッチの時に演技をするのは普通らしいよ?
普通キスだけで気持ち良くなるわけないじゃん、砂川さんってやっぱりバカだね。
砂川さんの今のキスで気持ち良いとか言う女なんてただの演技だよ。
それって“良い女”なのかもしれないけど、ある意味“悪い女”でもあるよね。」
私なりに精一杯、羽鳥さんのことを悪く言った。
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