29 / 166
2
2-13
しおりを挟む
それには凄くドキドキとしてしまう。
女の子から抱き締められたことなんて数え切れないくらいあるのに、物凄くドキドキとしてくる。
「園江さんの身体が固まってるのも凄く可愛い・・・。
なんか私、これだけでヤバいかも・・・。」
なんだか私の身体も凄く変になってくる。
砂川さんとエッチをした時にもなったことがないくらい変に。
まるで自分の身体ではないくらいに・・・。
「園江さんのことを女の子として見なかったそんな男のことなんて忘れなよ。
私が忘れさせてあげるから。」
“女の子”のはずの佐伯さんがそんな言葉を口にしてきて・・・
私を抱き締め続けたまま顔を動かし、私のことを見詰めてきた。
「私が愛してあげる。
純ちゃんの・・・いや、純愛ちゃんのこの命もこの身体も私が本気で愛してあげる。」
「でも、私・・・女で・・・。」
「うん、知ってるよ?
純愛ちゃんはめちゃくちゃ可愛い女の子だもん。
めちゃくちゃ可愛すぎて私の下半身は濡れまくってる。
・・・恥ずかしい?ヤバいね、マジで可愛すぎる。
こんなの、私が本気になっちゃう。」
「佐伯さんって・・・そういう対象が女性なの・・・?」
「いや、全然。
こんなことになってる自分にも死ぬほど驚いてる。
死にそうになってるからかな?
私の中にある男性的な部分が全て最後の力を振り絞りに来てる。
私におちんちんがあったら今この場で抱いてたよ?」
全然意味が分からないけれど、目の前にいる佐伯さんを見てこんなにもドキドキして身体が変になってしまうのは、私も佐伯さんのことを“男の人”のように感じてしまっているからかもしれない。
「ごめんね、純愛ちゃん・・・。
セクハラかな・・・キスしたい・・・。」
そんなことまで言われたのに、私は頷くことも断ることも出来ない。
“男の人”から“女の子”としての好意を初めて向けられて、こんな私ではどうしていいのか分からない。
「嫌・・・?」
「嫌ではないけど・・・。」
「じゃあ、遠慮しない・・・。」
佐伯さんがそう言って・・・
私の顔にゆっくりと顔を近付けてきて・・・
佐伯さんの綺麗で可愛い顔が、なのに不思議と格好良く見える顔が近付いてきて・・・
「・・・・・っ」
私の唇に佐伯さんの唇が・・・“男の人”の唇が少しだけ触れた。
その瞬間、私の心も身体も一気に熱が吹き上げた。
「んっ・・・・・」
思わず漏れた声に、私のことを優しく抱き締めている佐伯さんがバッと勢い良く離れた。
「そんなに可愛い声は本当にダメだって!
あぶな~い!!
完全に舌まで入れちゃうところだった!!」
“女の子”に戻った感じがする佐伯さんが可愛らしく言ってきて、残念そうに続けてくる。
「私が本物の男だったら良かったのにな。
そしたらすぐにでもエッチ出来るのに。
気持ち良いコトを沢山してあげられるよ、私。」
困った顔で笑う佐伯さんが悲しそうな顔で私のことを見詰める。
「大丈夫、私が園江さんのことを女の子にしてあげるから。」
「そんなこと出来るの・・・?」
「うん、余裕。
だって園江さんって女の子としてめちゃくちゃ可愛いもん。」
「そんこと初めて言われたよ・・・。」
「園江さんの“初めて”、私がいっぱい貰っちゃった!」
佐伯さんが嬉しそうに笑った後に真剣な顔で私のことを見詰めた。
そして・・・
「エッチを頼めそうな男はいないの?
出来れば園江さんのことをちゃんと大切には思っている男。」
そう聞かれ、一瞬だけ砂川さんの姿が浮かんでしまい、慌てて首を横に振った。
そしたら佐伯さんが不貞腐れた顔で口を開いた。
「いるじゃん、幼馴染みの田代っていう男。
今からあいつのことを呼び出すから、大切にエッチして貰って?」
「え!?田代!?無理だよ!!
田代は私のことを女として認識してない代表だから!!」
「男なんて穴があれば良いんだから大丈夫だって。
それにあいつは園江さんのことをちゃんと好きみたいだから、頼むとしたらあいつじゃない?」
「でも・・・なんでエッチ?」
「女の子として男から愛して貰いながらエッチをしたいんでしょ?
まずはそこを達成しないと園江さんの女の子の部分を引き出せないと思うから。」
「そうかもしれないけど、でも田代は私のことを女の子として愛してくれないし・・・。」
反論した私に佐伯さんは凄く怒った顔になった。
その顔は不思議と女の子の顔には見えず、何故かまた“男の人”に感じてしまう。
「純愛ちゃんの命も身体も私が貰ったんだよ?
田代と愛のないエッチをしたとしても、純愛ちゃんの命も身体も私が本気で愛してるから大丈夫。」
そんなことを言って・・・
「だから純愛ちゃんは自分のことを人間として大切にしてくれるおちんちんがついてる相手とエッチして。」
“男の人”になっている佐伯さんがそう言う・・・。
「女の子の純愛ちゃんのことを本気で愛してくれる男が現れた時、私が純愛ちゃんの命も身体も純愛ちゃんに必ず返すから。
それまで純愛ちゃんの命と身体は私が大切に仕舞っておく。」
そんなよく分からないことを言って、私のことをまた優しく抱き締めてくれた。
「だから大丈夫、大丈夫だよ純愛ちゃん。
これからの純愛ちゃんの人生は私が必ず楽しいものにしてあげるから。
私の残りの命を全て使って、私が純愛ちゃんのことを幸せな女の子にしてあげる。」
「佐伯さんがどうして私にそんなことを・・・?」
「そんなの、私が純愛ちゃんのことを好きになったからに決まってるでしょ?」
「え・・・?」
「鈍感で可愛いね。
私、女の子としての純愛ちゃんのことを好きになっちゃった。」
驚く私に佐伯さんは照れたように笑った。
こんなに綺麗で可愛い顔なのにやっぱり不思議と男の人に見える。
「今の私はただ命を減らすだけの毎日なの。
だから私が付き合ってあげる。
純愛ちゃんのつまらなくて疲れる毎日が終わるその日まで、私が男として女の子の純愛ちゃんと付き合ってあげる。」
佐伯さんの真剣な“格好良い顔”がまたゆっくりと近付いてくる。
「嫌?」
「嫌ではないけど・・・。」
「じゃあ、遠慮しない。
今から私は純愛ちゃんの彼氏ね?
2人だけの秘密の関係だよ?」
もっとドキドキとしてしまうそんな言葉を口にした佐伯さんの唇が、また私の唇に少しだけ触れた。
30歳にもなって男の人と1度も付き合ったことがない私に彼氏が出来た。
女の子だけど女の子ではない、“普通”ではない彼氏が出来た。
でも・・・
嫌ではなかった。
むしろ私の心も身体もこんなにも喜び、こんなにも温かくなった。
砂川さんと会えなくなってから初めて私は心から落ち着けた。
華奢な佐伯さんの身体を少しだけ抱き締め返し、涙を流した。
私の心と身体は佐伯さんが大切に仕舞ってくれたのだと分かる。
流した涙はこんなにも温かく頬を伝ったのを感じたから。
.
女の子から抱き締められたことなんて数え切れないくらいあるのに、物凄くドキドキとしてくる。
「園江さんの身体が固まってるのも凄く可愛い・・・。
なんか私、これだけでヤバいかも・・・。」
なんだか私の身体も凄く変になってくる。
砂川さんとエッチをした時にもなったことがないくらい変に。
まるで自分の身体ではないくらいに・・・。
「園江さんのことを女の子として見なかったそんな男のことなんて忘れなよ。
私が忘れさせてあげるから。」
“女の子”のはずの佐伯さんがそんな言葉を口にしてきて・・・
私を抱き締め続けたまま顔を動かし、私のことを見詰めてきた。
「私が愛してあげる。
純ちゃんの・・・いや、純愛ちゃんのこの命もこの身体も私が本気で愛してあげる。」
「でも、私・・・女で・・・。」
「うん、知ってるよ?
純愛ちゃんはめちゃくちゃ可愛い女の子だもん。
めちゃくちゃ可愛すぎて私の下半身は濡れまくってる。
・・・恥ずかしい?ヤバいね、マジで可愛すぎる。
こんなの、私が本気になっちゃう。」
「佐伯さんって・・・そういう対象が女性なの・・・?」
「いや、全然。
こんなことになってる自分にも死ぬほど驚いてる。
死にそうになってるからかな?
私の中にある男性的な部分が全て最後の力を振り絞りに来てる。
私におちんちんがあったら今この場で抱いてたよ?」
全然意味が分からないけれど、目の前にいる佐伯さんを見てこんなにもドキドキして身体が変になってしまうのは、私も佐伯さんのことを“男の人”のように感じてしまっているからかもしれない。
「ごめんね、純愛ちゃん・・・。
セクハラかな・・・キスしたい・・・。」
そんなことまで言われたのに、私は頷くことも断ることも出来ない。
“男の人”から“女の子”としての好意を初めて向けられて、こんな私ではどうしていいのか分からない。
「嫌・・・?」
「嫌ではないけど・・・。」
「じゃあ、遠慮しない・・・。」
佐伯さんがそう言って・・・
私の顔にゆっくりと顔を近付けてきて・・・
佐伯さんの綺麗で可愛い顔が、なのに不思議と格好良く見える顔が近付いてきて・・・
「・・・・・っ」
私の唇に佐伯さんの唇が・・・“男の人”の唇が少しだけ触れた。
その瞬間、私の心も身体も一気に熱が吹き上げた。
「んっ・・・・・」
思わず漏れた声に、私のことを優しく抱き締めている佐伯さんがバッと勢い良く離れた。
「そんなに可愛い声は本当にダメだって!
あぶな~い!!
完全に舌まで入れちゃうところだった!!」
“女の子”に戻った感じがする佐伯さんが可愛らしく言ってきて、残念そうに続けてくる。
「私が本物の男だったら良かったのにな。
そしたらすぐにでもエッチ出来るのに。
気持ち良いコトを沢山してあげられるよ、私。」
困った顔で笑う佐伯さんが悲しそうな顔で私のことを見詰める。
「大丈夫、私が園江さんのことを女の子にしてあげるから。」
「そんなこと出来るの・・・?」
「うん、余裕。
だって園江さんって女の子としてめちゃくちゃ可愛いもん。」
「そんこと初めて言われたよ・・・。」
「園江さんの“初めて”、私がいっぱい貰っちゃった!」
佐伯さんが嬉しそうに笑った後に真剣な顔で私のことを見詰めた。
そして・・・
「エッチを頼めそうな男はいないの?
出来れば園江さんのことをちゃんと大切には思っている男。」
そう聞かれ、一瞬だけ砂川さんの姿が浮かんでしまい、慌てて首を横に振った。
そしたら佐伯さんが不貞腐れた顔で口を開いた。
「いるじゃん、幼馴染みの田代っていう男。
今からあいつのことを呼び出すから、大切にエッチして貰って?」
「え!?田代!?無理だよ!!
田代は私のことを女として認識してない代表だから!!」
「男なんて穴があれば良いんだから大丈夫だって。
それにあいつは園江さんのことをちゃんと好きみたいだから、頼むとしたらあいつじゃない?」
「でも・・・なんでエッチ?」
「女の子として男から愛して貰いながらエッチをしたいんでしょ?
まずはそこを達成しないと園江さんの女の子の部分を引き出せないと思うから。」
「そうかもしれないけど、でも田代は私のことを女の子として愛してくれないし・・・。」
反論した私に佐伯さんは凄く怒った顔になった。
その顔は不思議と女の子の顔には見えず、何故かまた“男の人”に感じてしまう。
「純愛ちゃんの命も身体も私が貰ったんだよ?
田代と愛のないエッチをしたとしても、純愛ちゃんの命も身体も私が本気で愛してるから大丈夫。」
そんなことを言って・・・
「だから純愛ちゃんは自分のことを人間として大切にしてくれるおちんちんがついてる相手とエッチして。」
“男の人”になっている佐伯さんがそう言う・・・。
「女の子の純愛ちゃんのことを本気で愛してくれる男が現れた時、私が純愛ちゃんの命も身体も純愛ちゃんに必ず返すから。
それまで純愛ちゃんの命と身体は私が大切に仕舞っておく。」
そんなよく分からないことを言って、私のことをまた優しく抱き締めてくれた。
「だから大丈夫、大丈夫だよ純愛ちゃん。
これからの純愛ちゃんの人生は私が必ず楽しいものにしてあげるから。
私の残りの命を全て使って、私が純愛ちゃんのことを幸せな女の子にしてあげる。」
「佐伯さんがどうして私にそんなことを・・・?」
「そんなの、私が純愛ちゃんのことを好きになったからに決まってるでしょ?」
「え・・・?」
「鈍感で可愛いね。
私、女の子としての純愛ちゃんのことを好きになっちゃった。」
驚く私に佐伯さんは照れたように笑った。
こんなに綺麗で可愛い顔なのにやっぱり不思議と男の人に見える。
「今の私はただ命を減らすだけの毎日なの。
だから私が付き合ってあげる。
純愛ちゃんのつまらなくて疲れる毎日が終わるその日まで、私が男として女の子の純愛ちゃんと付き合ってあげる。」
佐伯さんの真剣な“格好良い顔”がまたゆっくりと近付いてくる。
「嫌?」
「嫌ではないけど・・・。」
「じゃあ、遠慮しない。
今から私は純愛ちゃんの彼氏ね?
2人だけの秘密の関係だよ?」
もっとドキドキとしてしまうそんな言葉を口にした佐伯さんの唇が、また私の唇に少しだけ触れた。
30歳にもなって男の人と1度も付き合ったことがない私に彼氏が出来た。
女の子だけど女の子ではない、“普通”ではない彼氏が出来た。
でも・・・
嫌ではなかった。
むしろ私の心も身体もこんなにも喜び、こんなにも温かくなった。
砂川さんと会えなくなってから初めて私は心から落ち着けた。
華奢な佐伯さんの身体を少しだけ抱き締め返し、涙を流した。
私の心と身体は佐伯さんが大切に仕舞ってくれたのだと分かる。
流した涙はこんなにも温かく頬を伝ったのを感じたから。
.
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説
Untangl~秘密の場所で逢いましょう~
猫田けだま
恋愛
17歳の夏の終わり。
家庭に居場所がなく、クラスでも浮いていた美緒と透吾は、偶然に使われていない弓道場を〝避難場所〟として共有することになる。
かたくなだった互いの心は、肩を寄せ合うことで少しずつやわらかに形を変えていくが……。
高校生編と社会人編の2部作です。
画像は、にじジャーニーさんで作成しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
【完】拳に愛を込めて(カットページ掲載済2023.4.30、詳細は内容欄に記載)
Bu-cha
恋愛
ベリーズカフェさんにて恋愛ランキング最高29位
新卒で入社をした製薬会社。
人事部に配属をされ初めての採用活動。
そこに突然来たのは派遣(?)の男性。
その派遣の男性からガンガン攻められることになった・・・。
関連物語
『秋の夜長に見る恋の夢』
ベリーズカフェさんにて恋愛ランキング最高17位
エブリスタにて恋愛トレンドランキング最高21位
『交際0日で結婚!指輪ゲットを目指しラスボスを攻略してゲームをクリア』
ベリーズカフェさんにて恋愛ランキング最高13位
『幼馴染みの小太郎君が、今日も私の眼鏡を外す』
ベリーズカフェさんにて恋愛ランキング最高8位
『この夏、人生で初めて海にいく』
エブリスタさんにて恋愛トレンドランキング最高32位
『女神達が愛した弟』
エブリスタさんにて恋愛トレンドランキング最高66位
『初めてのベッドの上で珈琲を』
ベリーズカフェさんにて恋愛ランキング最高 12位
エブリスタさんにて恋愛トレンドランキング最高9位
他サイトでのカットページ:16-15~16-17
私の物語は全てがシリーズになっておりますが、どれを先に読んでも楽しめるかと思います。
伏線のようなものを回収していく物語ばかりなので、途中まではよく分からない内容となっております。
物語が進むにつれてその意味が分かっていくかと思います。
オ ト ナ の事情。~人気アイドル × 人気モデル、今日から “ワケあり” な同棲始めます!~
月野アナ
恋愛
【”スキ” と言えない距離が切ない、ワケあり同棲ラブコメディー】
オトナの恋は、複雑な事情で溢れてる──それは甘くて、切なくて、誰にも秘密の期限付きの恋
***
人気アイドルグループ BLUE のボーカルとして活躍する向坂宏之(コウサカ ヒロユキ)は、ひょんなことからドラマの共演者である狭間ルナ(ハザマ ルナ)と同棲することになってしまう。しかし、7つも年下のルナは、28歳の宏之にはとても理解のできない超自由人!
最初はそんなルナのマイペースに戸惑いを隠せず調子を狂わされているばかりの宏之だったけれど、ぎこちない同棲生活の中でその飾らない素顔とミステリアスな過去に触れ、次第に惹かれていってしまう。ところが、通い合い始める二人の心とは裏腹に、実はルナにはあるタイムリミットが迫っていて……?!
本当のことなんて誰も知らない。日本中が見守ったビッグ・カップルの、切なすぎる恋の始まり。
***
人気アイドル × 人気モデル、今日から “ワケあり” な同棲始めます!
《明るい君が 困ったように笑うから、俺は好きなんて言わないと決めた》
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。

高嶺の花には彼氏ができない!?
hayama_25
恋愛
スタイル抜群、頭脳明晰、運動神経抜群、そして誰にでも優しい完璧な女子高生。
その美貌と才能で学校中の男子から憧れの的となっていた。しかし、そんな彼女には一つだけ大きな悩みがあった。
それは…兄がシスコンすぎること…!

すり替えられた公爵令嬢
鈴蘭
恋愛
帝国から嫁いで来た正妻キャサリンと離縁したあと、キャサリンとの間に出来た娘を捨てて、元婚約者アマンダとの間に出来た娘を嫡子として第一王子の婚約者に差し出したオルターナ公爵。
しかし王家は帝国との繋がりを求め、キャサリンの血を引く娘を欲していた。
妹が入れ替わった事に気付いた兄のルーカスは、事実を親友でもある第一王子のアルフレッドに告げるが、幼い二人にはどうする事も出来ず時間だけが流れて行く。
本来なら庶子として育つ筈だったマルゲリーターは公爵と後妻に溺愛されており、自身の中に高貴な血が流れていると信じて疑いもしていない、我儘で自分勝手な公女として育っていた。
完璧だと思われていた娘の入れ替えは、捨てた娘が学園に入学して来た事で、綻びを見せて行く。
視点がコロコロかわるので、ナレーション形式にしてみました。
お話が長いので、主要な登場人物を紹介します。
ロイズ王国
エレイン・フルール男爵令嬢 15歳
ルーカス・オルターナ公爵令息 17歳
アルフレッド・ロイズ第一王子 17歳
マルゲリーター・オルターナ公爵令嬢 15歳
マルゲリーターの母 アマンダ
パトリシア・アンバタサー エレインのクラスメイト
アルフレッドの側近
カシュー・イーシヤ 18歳
ダニエル・ウイロー 16歳
マシュー・イーシヤ 15歳
帝国
エレインとルーカスの母 キャサリン帝国の侯爵令嬢(皇帝の姪)
キャサリンの再婚相手 アンドレイ(キャサリンの従兄妹)
隣国ルタオー王国
バーバラ王女
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる