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その日の放課後
「杏!帰るぞ!!」
今日もちゃんと迎えにくる龍二には苦笑いになる。
「谷間さ・・・彼女は?」
龍二に彼女がいる時はたまに彼女も一緒に帰っていたのでそう聞くと・・・
「知らね。」
昨日付き合ったばかりなのに可哀想な彼女・・・。
「龍二と付き合ってなにが嬉しいのか本気で分かんない。
顔も昔から見てるし兄妹だし別に格好良い顔とか思えないから、妹のあたしにはほんっっっきで分かんない。」
「俺もマジで分かんねぇ。
女ってウケるよな。」
「妹のあたしはめちゃくちゃ大変ではあるけど、でもまだあたしの方が大切にしてくれてるよね?
たま~に元カノ達から嫌味言われるくらい彼女よりあたしといるくらいだし。」
「お前みたいな双子の妹を持つと兄は兄で大変なんだよ。」
龍二といつものようにそんな会話をしながら廊下を歩いていると・・・
「龍二!!」
いつもよりも胸の谷間が見えている谷間さんが現れた。
「一緒に帰ろ~♪」
もう、凄い胸で・・・。
谷間さんの顔よりも胸ばかり見てしまう。
女のあたしでも思わず触りたくなるくらいの、めちゃくちゃ柔らかそうな谷間が見えていて、あたしはこの機会にじっくり見させて貰う。
「昨日は“尾崎君”だっただろ、“龍二君”でもなくいきなり“龍二”かよ。」
龍二が低い声でそんなことを言い出し、あたしは慌てて谷間さんの顔を見た。
勿論、谷間もしっかりと視野に入れながら。
「いいじゃん!
前の彼女でも龍二って呼んでる子いたよね?」
「いねーよ。」
「え・・・?
龍二、2人くらいはいたよ?」
思わず口を挟んでしまうと谷間さんが不満そうな顔であたしのことを睨んだ。
「今は私が龍二と話してるの!
妹ちゃんが入ってこないでよ!」
「うん、そうだよね、ごめんなさい。」
「龍二~!私と一緒に帰ろうよ。
龍二の妹ちゃん、1人で帰ってよ~!」
今までの龍二の彼女達とは全然違うタイプの女の子で、あたしの友達とも違うタイプの女の子で、それには戸惑いもあるけど・・・
でも、谷間さんの意見の方が彼女としては当たり前のことで。
それはあたしだって分かるから、スマホを取り出し地図アプリを開こうとした。
その、瞬間・・・
「杏、帰るぞ。」
龍二があたしの名前だけを呼んだ。
「でも、谷・・・えっと、安藤さん・・・。」
あたしが安藤さんのことを見たら・・・
「昨日の今日でマジでごめんだけど、昨日の話と違いすぎて俺無理だわ、もう付き合えない。」
龍二がそんなことを言い出した。
「待って・・・!ごめんね?
龍二の彼女になれて嬉しくて、ちょっとはしゃいじゃった!!」
安藤さんは上目遣いでそう言って龍二の腕に絡み付いた。
すんっっごい胸を押し付けていて、龍二が彼女と初めての修羅場っぽい感じではあるけれど、羨ましすぎる巨乳からあたしは目を離せないでいる。
そしたら・・・
「触んな。」
龍二が腕を振り払いながら、めちゃくちゃ低い声を出した。
あ、ヤバい?
それに気付きやっと龍二のことを見上げると、龍二の顔は怒りの顔だけではなく凄く苦しそうな顔をしている。
「俺に触んな・・・。」
「杏!帰るぞ!!」
今日もちゃんと迎えにくる龍二には苦笑いになる。
「谷間さ・・・彼女は?」
龍二に彼女がいる時はたまに彼女も一緒に帰っていたのでそう聞くと・・・
「知らね。」
昨日付き合ったばかりなのに可哀想な彼女・・・。
「龍二と付き合ってなにが嬉しいのか本気で分かんない。
顔も昔から見てるし兄妹だし別に格好良い顔とか思えないから、妹のあたしにはほんっっっきで分かんない。」
「俺もマジで分かんねぇ。
女ってウケるよな。」
「妹のあたしはめちゃくちゃ大変ではあるけど、でもまだあたしの方が大切にしてくれてるよね?
たま~に元カノ達から嫌味言われるくらい彼女よりあたしといるくらいだし。」
「お前みたいな双子の妹を持つと兄は兄で大変なんだよ。」
龍二といつものようにそんな会話をしながら廊下を歩いていると・・・
「龍二!!」
いつもよりも胸の谷間が見えている谷間さんが現れた。
「一緒に帰ろ~♪」
もう、凄い胸で・・・。
谷間さんの顔よりも胸ばかり見てしまう。
女のあたしでも思わず触りたくなるくらいの、めちゃくちゃ柔らかそうな谷間が見えていて、あたしはこの機会にじっくり見させて貰う。
「昨日は“尾崎君”だっただろ、“龍二君”でもなくいきなり“龍二”かよ。」
龍二が低い声でそんなことを言い出し、あたしは慌てて谷間さんの顔を見た。
勿論、谷間もしっかりと視野に入れながら。
「いいじゃん!
前の彼女でも龍二って呼んでる子いたよね?」
「いねーよ。」
「え・・・?
龍二、2人くらいはいたよ?」
思わず口を挟んでしまうと谷間さんが不満そうな顔であたしのことを睨んだ。
「今は私が龍二と話してるの!
妹ちゃんが入ってこないでよ!」
「うん、そうだよね、ごめんなさい。」
「龍二~!私と一緒に帰ろうよ。
龍二の妹ちゃん、1人で帰ってよ~!」
今までの龍二の彼女達とは全然違うタイプの女の子で、あたしの友達とも違うタイプの女の子で、それには戸惑いもあるけど・・・
でも、谷間さんの意見の方が彼女としては当たり前のことで。
それはあたしだって分かるから、スマホを取り出し地図アプリを開こうとした。
その、瞬間・・・
「杏、帰るぞ。」
龍二があたしの名前だけを呼んだ。
「でも、谷・・・えっと、安藤さん・・・。」
あたしが安藤さんのことを見たら・・・
「昨日の今日でマジでごめんだけど、昨日の話と違いすぎて俺無理だわ、もう付き合えない。」
龍二がそんなことを言い出した。
「待って・・・!ごめんね?
龍二の彼女になれて嬉しくて、ちょっとはしゃいじゃった!!」
安藤さんは上目遣いでそう言って龍二の腕に絡み付いた。
すんっっごい胸を押し付けていて、龍二が彼女と初めての修羅場っぽい感じではあるけれど、羨ましすぎる巨乳からあたしは目を離せないでいる。
そしたら・・・
「触んな。」
龍二が腕を振り払いながら、めちゃくちゃ低い声を出した。
あ、ヤバい?
それに気付きやっと龍二のことを見上げると、龍二の顔は怒りの顔だけではなく凄く苦しそうな顔をしている。
「俺に触んな・・・。」
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