その理由を教えて

Bu-cha

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「龍二(りゅうじ)!
さっさと退いてよ!!」



「はぁ!?俺の方が先に歯磨いてたんだよ!!」



決して狭くはない洗面所。
そこに龍二はドーンッと立ち歯を磨いている。



「今日始業式なのに遅刻したらどーすんの!?」



今日から高校2年生になる。
その初日から遅刻だなんて最悪すぎる。



「おにぃ・・・・っ」



いつものようにお兄ちゃんと叫ぼうとしてハッとした。
そんなあたしを龍二が意地悪い顔をして見下ろしてくる。



「残念だったな、兄貴は先週から一人暮らしを始めていませんよ?」



最後の敬語が妙にムカつく。



「猿!!早く退いてよ!!」



猿でもある龍二にそう叫んだら・・・



「ちょ・・・・なに!?」



龍二が急にあたしの手を引っ張り・・・



「杏・・・・・・」



龍二が熱い瞳であたしを見下ろしてきた。



それに何故か顔が熱くなる・・・・・。



そしたら、龍二の顔がどんどん近づいてきて・・・



「りゅ・・・龍二・・・・。」



どうしたらいいのか分からなくなってきていた時、まさかの龍二があたしの耳を噛んだ。



それに身体がビクンッとなって



「杏・・・・・・」



龍二があたしの耳元で囁いた。



そして・・・



「杏のせいで反応した・・・。」



「は?」



「手でいいからさ,処理してくんない?」



それを聞いた瞬間、あたしは龍二のみぞおちにグーでパンチをした。



「バカ!!猿!!」



あたしが叫んでいるのに龍二はみぞおちを擦りながらニヤニヤとしている。



「なに顔真っ赤にしてるんだよ?
これだから処女はなぁ。」



「うるさい猿!いい加減黙れ!!」



また叫び、今度は龍二の肩にパンチをする。
そんなあたしに龍二は大笑いしていて。



「男はみんなこういう現象がおきるんだよ!!」



「もう言わないで!!」



「なにムキになってんだよ?
見てみるか??」



そんな最低な発言をしながら龍二がベルトを外しだした。
それを冷静に見ながら呟く。



「お父さんに言う・・・。」



あたしのこの一言で龍二の顔がサ───ッとなったのが分かる。



「いや、杏、俺が悪かった・・・。」



外したベルトを閉めだしたのを確認してから、あたしは言った。



「龍二、先週から変だよ!
お兄ちゃんがいなくなったからって,あたしへのからかいが雑になった!」



「別に雑とかじゃねぇから。」



そう言いながら、龍二はズボンの上から股関を擦っていて・・・



「それやめてよ!!バカ猿!!!」
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