158 / 165
8
8-7
しおりを挟む
でも、拓実がすぐに口を開く。
「知っていましたか。
職務経歴書には書けなかった内容ですが。
小太郎君のもう1本の提案をボツにしてしまったようなものですし。」
「小太郎から聞いていた。
本当はもう1本提案していて、そしたら同じようなタイミングでもう1人出てきたって。
そのもう1本はそっちと契約するって藤岡の副社長に言われたと言っていたよ。」
「それでどうして僕の会社だと分かったんですか?」
「小太郎がいなくなると分かった時、コンサルをお願いしようと思っていた。
僕1人ではもう、歩けないような気がしてしまって。」
クソ親父がそんなクソみたいなことを言い出して、また私はイライラとしてくる。
「その時に知り合いの経営者から拓実君の前の会社の話を聞いたんだよ。
最近藤岡ホールディングスで大きな保険の契約を取ったらしいコンサルの会社があるって。
それが拓実君の前の会社名だった。」
「それは偶然でしたね。」
「なかなか頼めなくてね。
何が正解か分からなくなってしまって。
そしたら、小太郎の会社の社長さんが僕に“将来の社長候補入れましょう!”と言ってね。」
小太郎の会社の社長・・・。
近所に住んでいる地元では有名な人。
「あの人、良い男だよね~。
兄貴とも友達でたまに家にも来てたけどさ。」
私がそう言うと、拓実が眉間にシワを寄せて私を見てきた。
「知っていましたか。
職務経歴書には書けなかった内容ですが。
小太郎君のもう1本の提案をボツにしてしまったようなものですし。」
「小太郎から聞いていた。
本当はもう1本提案していて、そしたら同じようなタイミングでもう1人出てきたって。
そのもう1本はそっちと契約するって藤岡の副社長に言われたと言っていたよ。」
「それでどうして僕の会社だと分かったんですか?」
「小太郎がいなくなると分かった時、コンサルをお願いしようと思っていた。
僕1人ではもう、歩けないような気がしてしまって。」
クソ親父がそんなクソみたいなことを言い出して、また私はイライラとしてくる。
「その時に知り合いの経営者から拓実君の前の会社の話を聞いたんだよ。
最近藤岡ホールディングスで大きな保険の契約を取ったらしいコンサルの会社があるって。
それが拓実君の前の会社名だった。」
「それは偶然でしたね。」
「なかなか頼めなくてね。
何が正解か分からなくなってしまって。
そしたら、小太郎の会社の社長さんが僕に“将来の社長候補入れましょう!”と言ってね。」
小太郎の会社の社長・・・。
近所に住んでいる地元では有名な人。
「あの人、良い男だよね~。
兄貴とも友達でたまに家にも来てたけどさ。」
私がそう言うと、拓実が眉間にシワを寄せて私を見てきた。
0
お気に入りに追加
18
あなたにおすすめの小説


ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
【完結】お飾りの妻からの挑戦状
おのまとぺ
恋愛
公爵家から王家へと嫁いできたデイジー・シャトワーズ。待ちに待った旦那様との顔合わせ、王太子セオドア・ハミルトンが放った言葉に立ち会った使用人たちの顔は強張った。
「君はお飾りの妻だ。装飾品として慎ましく生きろ」
しかし、当のデイジーは不躾な挨拶を笑顔で受け止める。二人のドタバタ生活は心配する周囲を巻き込んで、やがて誰も予想しなかった展開へ……
◇表紙はノーコピーライトガール様より拝借しています
◇全18話で完結予定

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

思い出してしまったのです
月樹《つき》
恋愛
同じ姉妹なのに、私だけ愛されない。
妹のルルだけが特別なのはどうして?
婚約者のレオナルド王子も、どうして妹ばかり可愛がるの?
でもある時、鏡を見て思い出してしまったのです。
愛されないのは当然です。
だって私は…。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる