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この面倒な人に掴まってしまったことに苦笑いしながら俺は言った。
「付き合ってないよ。」
この人にはいつも本当のことを言うようにしている。
後で何かがバレた時、そっちの方がこの人は激怒することを知っているから。
「あ"~!?
付き合ってもねーのに何セックスしてんだよ、お前。
それも雪枝っていったらタダ兄の娘さんじゃねーか。」
正仁さんを尊敬しまくっているこの人は、雪枝のことも勿論大好きだった。
胸ぐらを掴まれ、後ろの壁にドンッと強く打ち付けられる。
ここまでされたのは初めてなので驚きもしたけど、なかなか出来ないような経験が出来たことに思わず笑った。
そんな俺を見上げてきて、急に竜さんも笑った。
「あのタカラ兄の息子だしな、お前は。
これくらいでも“普通”でいられるよな。」
そう言ってからパッと手を離してきた。
「犬猿の仲で何してるんだよ、お前も。
どうせ上手くいくわけねーだろ。」
「長峰夫婦は喧嘩しながらも仲良いけどね。」
「あそこは良いんだよ、タダ兄は絹枝さんに惚れてるから。
タダ兄が幸せなら絹枝さんの幸せは申し訳ねーけどどうでもいい。」
そんな最低なこともサラッと言ってから、俺のことを睨み付けてきた。
その目だけで殺されるような感覚に陥るけど、そんな目ももっと見ていたくてじっくりと観察する。
そしたら、竜さんはまた笑っていつもの顔に戻った。
「まあ、俺は知らねーぞ?
上手くいかなくなって泣いても。」
「竜さんはオババせんぱいと上手くいかなくなって泣いたの?」
「・・・泣いてねーよ!!!
俺はあの女のことが大嫌いなんだよ!!!
昔から大嫌いで大嫌いで、許せねーくらいに大嫌いなんだよ!!!
顔も見たくないくらいに大嫌いなのに、俺が働いてる会社に入ってきやがって!!!」
夫婦だった期間もあるのに竜さんがそう叫んだ。
「付き合ってないよ。」
この人にはいつも本当のことを言うようにしている。
後で何かがバレた時、そっちの方がこの人は激怒することを知っているから。
「あ"~!?
付き合ってもねーのに何セックスしてんだよ、お前。
それも雪枝っていったらタダ兄の娘さんじゃねーか。」
正仁さんを尊敬しまくっているこの人は、雪枝のことも勿論大好きだった。
胸ぐらを掴まれ、後ろの壁にドンッと強く打ち付けられる。
ここまでされたのは初めてなので驚きもしたけど、なかなか出来ないような経験が出来たことに思わず笑った。
そんな俺を見上げてきて、急に竜さんも笑った。
「あのタカラ兄の息子だしな、お前は。
これくらいでも“普通”でいられるよな。」
そう言ってからパッと手を離してきた。
「犬猿の仲で何してるんだよ、お前も。
どうせ上手くいくわけねーだろ。」
「長峰夫婦は喧嘩しながらも仲良いけどね。」
「あそこは良いんだよ、タダ兄は絹枝さんに惚れてるから。
タダ兄が幸せなら絹枝さんの幸せは申し訳ねーけどどうでもいい。」
そんな最低なこともサラッと言ってから、俺のことを睨み付けてきた。
その目だけで殺されるような感覚に陥るけど、そんな目ももっと見ていたくてじっくりと観察する。
そしたら、竜さんはまた笑っていつもの顔に戻った。
「まあ、俺は知らねーぞ?
上手くいかなくなって泣いても。」
「竜さんはオババせんぱいと上手くいかなくなって泣いたの?」
「・・・泣いてねーよ!!!
俺はあの女のことが大嫌いなんだよ!!!
昔から大嫌いで大嫌いで、許せねーくらいに大嫌いなんだよ!!!
顔も見たくないくらいに大嫌いなのに、俺が働いてる会社に入ってきやがって!!!」
夫婦だった期間もあるのに竜さんがそう叫んだ。
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