158 / 304
11
11-8
しおりを挟む
宝田の実家でお風呂に一緒に入る。
結婚してからは、お酒を呑んだ日は一緒に入ることが多いように思う。
私のお父さんも宝田のお父さんも、お酒を呑んだ後のお風呂には気を付けるよう昔から何度も言ってきたからかもしれない。
宝田が入れた乳白濁の入浴剤に身体を沈めながら、頭を洗っている宝田に話し掛ける。
「宝田が入れる入浴剤って絶対に乳白濁だよね。」
「雪みたいで好きなんだよね。
長峰は何の拘りもないよね。」
「全然ない。
その日のその時の気分。」
「最近はどんな気分なの?
ここ数日は毎日ピンクじゃん。」
「ピンクだね~・・・。
ちょっと恋愛を意識しようとしてるのかな~。」
「長峰って可哀想になるくらいバカ舌な時があるよね。」
「今日はもう喧嘩するの止めようと思ってるんだから、喧嘩売ってこないでよ。」
「何で喧嘩止めるの?」
「キミヨから結婚生活の話を色々聞いてさ。
うちらの喧嘩って本当にレベル低いなと思って。
喧嘩の内容が小学生くらいから何も変わってないことに気付いてしまった。」
「それ今気付いたの?」
宝田が大笑いしながら今度は身体を洗い始めた。
身体を洗うタオルではなく、よく泡立てた泡を手にのせて。
「宝田の拘りってだるいよね。
私には真似出来ないだるさだよ。」
「俺からしてみたら長峰の拘りもだるいけどね。
もっと器用にやっていこうよ!って内心思ってる。」
「私、生きてて器用さを気にしたことないからな。」
「知ってる、だからバカ舌でもあり素晴らしい舌でもあるんだろうね。
俺の母さんは器用すぎる人だから、俺はこんな感じ。
母さんは歌もダンスもアイドルとして器用にこなしたし、拘りが強すぎる父さんの奥さんとしても俺と真琴の母親としても器用にこなせてる。
むしろ、アイドルも長峰のお母さんが隣にいたから輝けたし、父さんの強すぎる拘りによって母さんの器用さが引き立つし、真琴の激しさにも母さんの器用さは流石だなと思わせる。
俺と母さん2人だけの時って、母さん普通過ぎて本当に普通の母親。」
結婚してからは、お酒を呑んだ日は一緒に入ることが多いように思う。
私のお父さんも宝田のお父さんも、お酒を呑んだ後のお風呂には気を付けるよう昔から何度も言ってきたからかもしれない。
宝田が入れた乳白濁の入浴剤に身体を沈めながら、頭を洗っている宝田に話し掛ける。
「宝田が入れる入浴剤って絶対に乳白濁だよね。」
「雪みたいで好きなんだよね。
長峰は何の拘りもないよね。」
「全然ない。
その日のその時の気分。」
「最近はどんな気分なの?
ここ数日は毎日ピンクじゃん。」
「ピンクだね~・・・。
ちょっと恋愛を意識しようとしてるのかな~。」
「長峰って可哀想になるくらいバカ舌な時があるよね。」
「今日はもう喧嘩するの止めようと思ってるんだから、喧嘩売ってこないでよ。」
「何で喧嘩止めるの?」
「キミヨから結婚生活の話を色々聞いてさ。
うちらの喧嘩って本当にレベル低いなと思って。
喧嘩の内容が小学生くらいから何も変わってないことに気付いてしまった。」
「それ今気付いたの?」
宝田が大笑いしながら今度は身体を洗い始めた。
身体を洗うタオルではなく、よく泡立てた泡を手にのせて。
「宝田の拘りってだるいよね。
私には真似出来ないだるさだよ。」
「俺からしてみたら長峰の拘りもだるいけどね。
もっと器用にやっていこうよ!って内心思ってる。」
「私、生きてて器用さを気にしたことないからな。」
「知ってる、だからバカ舌でもあり素晴らしい舌でもあるんだろうね。
俺の母さんは器用すぎる人だから、俺はこんな感じ。
母さんは歌もダンスもアイドルとして器用にこなしたし、拘りが強すぎる父さんの奥さんとしても俺と真琴の母親としても器用にこなせてる。
むしろ、アイドルも長峰のお母さんが隣にいたから輝けたし、父さんの強すぎる拘りによって母さんの器用さが引き立つし、真琴の激しさにも母さんの器用さは流石だなと思わせる。
俺と母さん2人だけの時って、母さん普通過ぎて本当に普通の母親。」
0
お気に入りに追加
19
あなたにおすすめの小説
あなたと恋に落ちるまで~御曹司は、一途に私に恋をする~
けいこ
恋愛
カフェも併設されたオシャレなパン屋で働く私は、大好きなパンに囲まれて幸せな日々を送っていた。
ただ…
トラウマを抱え、恋愛が上手く出来ない私。
誰かを好きになりたいのに傷つくのが怖いって言う恋愛こじらせ女子。
いや…もう女子と言える年齢ではない。
キラキラドキドキした恋愛はしたい…
結婚もしなきゃいけないと…思ってはいる25歳。
最近、パン屋に来てくれるようになったスーツ姿のイケメン過ぎる男性。
彼が百貨店などを幅広く経営する榊グループの社長で御曹司とわかり、店のみんなが騒ぎ出して…
そんな人が、
『「杏」のパンを、時々会社に配達してもらいたい』
だなんて、私を指名してくれて…
そして…
スーパーで買ったイチゴを落としてしまったバカな私を、必死に走って追いかけ、届けてくれた20歳の可愛い系イケメン君には、
『今度、一緒にテーマパーク行って下さい。この…メロンパンと塩パンとカフェオレのお礼したいから』
って、誘われた…
いったい私に何が起こっているの?
パン屋に出入りする同年齢の爽やかイケメン、パン屋の明るい美人店長、バイトの可愛い女の子…
たくさんの個性溢れる人々に関わる中で、私の平凡過ぎる毎日が変わっていくのがわかる。
誰かを思いっきり好きになって…
甘えてみても…いいですか?
※after story別作品で公開中(同じタイトル)
【R18】豹変年下オオカミ君の恋愛包囲網〜策士な後輩から逃げられません!〜
湊未来
恋愛
「ねぇ、本当に陰キャの童貞だって信じてたの?経験豊富なお姉さん………」
30歳の誕生日当日、彼氏に呼び出された先は高級ホテルのレストラン。胸を高鳴らせ向かった先で見たものは、可愛らしいワンピースを着た女と腕を組み、こちらを見据える彼の姿だった。
一方的に別れを告げられ、ヤケ酒目的で向かったBAR。
「ねぇ。酔っちゃったの………
………ふふふ…貴方に酔っちゃったみたい」
一夜のアバンチュールの筈だった。
運命とは時に残酷で甘い………
羊の皮を被った年下オオカミ君×三十路崖っぷち女の恋愛攻防戦。
覗いて行きませんか?
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
・R18の話には※をつけます。
・女性が男性を襲うシーンが初回にあります。苦手な方はご注意を。
・裏テーマは『クズ男愛に目覚める』です。年上の女性に振り回されながら、愛を自覚し、更生するクズ男をゆるっく書けたらいいなぁ〜と。
最後の恋って、なに?~Happy wedding?~
氷萌
恋愛
彼との未来を本気で考えていた―――
ブライダルプランナーとして日々仕事に追われていた“棗 瑠歌”は、2年という年月を共に過ごしてきた相手“鷹松 凪”から、ある日突然フラれてしまう。
それは同棲の話が出ていた矢先だった。
凪が傍にいて当たり前の生活になっていた結果、結婚の機を完全に逃してしまい更に彼は、同じ職場の年下と付き合った事を知りショックと動揺が大きくなった。
ヤケ酒に1人酔い潰れていたところ、偶然居合わせた上司で支配人“桐葉李月”に介抱されるのだが。
実は彼、厄介な事に大の女嫌いで――
元彼を忘れたいアラサー女と、女嫌いを克服したい35歳の拗らせ男が織りなす、恋か戦いの物語―――――――
ワケあり上司とヒミツの共有
咲良緋芽
恋愛
部署も違う、顔見知りでもない。
でも、社内で有名な津田部長。
ハンサム&クールな出で立ちが、
女子社員のハートを鷲掴みにしている。
接点なんて、何もない。
社内の廊下で、2、3度すれ違った位。
だから、
私が津田部長のヒミツを知ったのは、
偶然。
社内の誰も気が付いていないヒミツを
私は知ってしまった。
「どどど、どうしよう……!!」
私、美園江奈は、このヒミツを守れるの…?
セカンドラブ ー30歳目前に初めての彼が7年ぶりに現れてあの時よりちゃんと抱いてやるって⁉ 【完結】
remo
恋愛
橘 あおい、30歳目前。
干からびた生活が長すぎて、化石になりそう。このまま一生1人で生きていくのかな。
と思っていたら、
初めての相手に再会した。
柚木 紘弥。
忘れられない、初めての1度だけの彼。
【完結】ありがとうございました‼
それは、あくまで不埒な蜜戯にて
奏多
恋愛
設楽一楓は、高校生の頃、同級生で生徒会長だった瀬名伊吹に弱みを握られて一度だけ体の関係を持った。
その場限りの約束のはずが、なぜか彼が作った会社に働くことになって!?
一度だけのあやまちをなかったことにして、カリスマ的パワハラ悪魔に仕えていた一楓に、突然悪魔が囁いた――。
「なかったことに出来ると思う? 思い出させてあげるよ、あの日のこと」
ブラック企業での叩き上げプログラマー兼社長秘書
設楽一楓
(しだら いちか)
×
元同級生兼カリスマIT社長
瀬名伊吹
(せな いぶき)
☆現在番外編執筆中☆
地味系秘書と氷の副社長は今日も仲良くバトルしてます!
めーぷる
恋愛
見た目はどこにでもいそうな地味系女子の小鳥風音(おどりかざね)が、ようやく就職した会社で何故か社長秘書に大抜擢されてしまう。
秘書検定も持っていない自分がどうしてそんなことに……。
呼び出された社長室では、明るいイケメンチャラ男な御曹司の社長と、ニコリともしない銀縁眼鏡の副社長が風音を待ち構えていた――
地味系女子が色々巻き込まれながら、イケメンと美形とぶつかって仲良くなっていく王道ラブコメなお話になっていく予定です。
ちょっとだけ三角関係もあるかも?
・表紙はかんたん表紙メーカーで作成しています。
・毎日11時に投稿予定です。
・勢いで書いてます。誤字脱字等チェックしてますが、不備があるかもしれません。
・公開済のお話も加筆訂正する場合があります。
優しい微笑をください~上司の誤解をとく方法
栗原さとみ
恋愛
仕事のできる上司に、誤解され嫌われている私。どうやら会長の愛人でコネ入社だと思われているらしい…。その上浮気っぽいと思われているようで。上司はイケメンだし、仕事ぶりは素敵過ぎて、片想いを拗らせていくばかり。甘々オフィスラブ、王道のほっこり系恋愛話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる