274 / 280
14
14-14
しおりを挟む
「真理姉、家事代行の新しいお宅はどう?」
カメラを片手に持った理子が、薄いピンク色のドレッサーの前に座る私にそう聞いてきた。
「凄いよ・・・大豪邸っていうより・・・お屋敷・・・。」
数日前から、私は新しいお客様のお宅で家事代行の仕事を週3日しにいっている。
「私も噂でしか聞いたことないけど、部屋数も多いんでしょ?」
「本当に凄いの・・・。
それに、凄く良いお客様で・・・。
そろそろお子さんが産まれるから、そしたらベビーシッターもお願いしたいって・・・言ってくれてて・・・。」
加賀製薬の社長さん夫婦、そして娘さん夫婦が住むお屋敷に派遣されることとなった。
加賀製薬は、私の2人の弟が就職をした会社で・・・。
そして・・・
新しい化粧下地をつけながら、カメラを回す理子を見る。
そしたら、理子がスマホを片手に持った。
「そうだ、真理姉・・・この2人知ってる?
この前私のSNSにメッセージが送られてきて、ちょっと気になって。」
そう言って、理子が私にスマホを渡してきた。
その画面を見て・・・私は、驚いた・・・。
「真理姉の小学校の頃の“友達”って言ってて。
でも、そういう系のメッセージ結構来るから無視してるんだけど、この2人は真理姉との当時のエピソードも結構あって・・・あと、なんか謝罪もしてるし。」
理子の言葉を耳から入れながら、私はスマホの中にある2人からのメッセージに目が離せないでいる・・・。
だって・・・
だって・・・
そこには・・・
いたから・・・。
いたから・・・。
「うん・・・“友達”だったよ・・・。
卒業までこっそりお喋りしてた、私の“友達”・・・。」
理子のスマホの中には・・・
私立の中学校へ進学した美咲ちゃんと茜ちゃんが、いた・・・。
“次はこっそりじゃなくて、ちゃんとお喋りしたいです。”
そう、書いてあった・・・。
信用出来ない“今度”ではなくて・・・
“次”と、書いてあった・・・。
カメラを片手に持った理子が、薄いピンク色のドレッサーの前に座る私にそう聞いてきた。
「凄いよ・・・大豪邸っていうより・・・お屋敷・・・。」
数日前から、私は新しいお客様のお宅で家事代行の仕事を週3日しにいっている。
「私も噂でしか聞いたことないけど、部屋数も多いんでしょ?」
「本当に凄いの・・・。
それに、凄く良いお客様で・・・。
そろそろお子さんが産まれるから、そしたらベビーシッターもお願いしたいって・・・言ってくれてて・・・。」
加賀製薬の社長さん夫婦、そして娘さん夫婦が住むお屋敷に派遣されることとなった。
加賀製薬は、私の2人の弟が就職をした会社で・・・。
そして・・・
新しい化粧下地をつけながら、カメラを回す理子を見る。
そしたら、理子がスマホを片手に持った。
「そうだ、真理姉・・・この2人知ってる?
この前私のSNSにメッセージが送られてきて、ちょっと気になって。」
そう言って、理子が私にスマホを渡してきた。
その画面を見て・・・私は、驚いた・・・。
「真理姉の小学校の頃の“友達”って言ってて。
でも、そういう系のメッセージ結構来るから無視してるんだけど、この2人は真理姉との当時のエピソードも結構あって・・・あと、なんか謝罪もしてるし。」
理子の言葉を耳から入れながら、私はスマホの中にある2人からのメッセージに目が離せないでいる・・・。
だって・・・
だって・・・
そこには・・・
いたから・・・。
いたから・・・。
「うん・・・“友達”だったよ・・・。
卒業までこっそりお喋りしてた、私の“友達”・・・。」
理子のスマホの中には・・・
私立の中学校へ進学した美咲ちゃんと茜ちゃんが、いた・・・。
“次はこっそりじゃなくて、ちゃんとお喋りしたいです。”
そう、書いてあった・・・。
信用出来ない“今度”ではなくて・・・
“次”と、書いてあった・・・。
0
お気に入りに追加
13
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

会社の上司の妻との禁断の関係に溺れた男の物語
六角
恋愛
日本の大都市で働くサラリーマンが、偶然出会った上司の妻に一目惚れしてしまう。彼女に強く引き寄せられるように、彼女との禁断の関係に溺れていく。しかし、会社に知られてしまい、別れを余儀なくされる。彼女との別れに苦しみ、彼女を忘れることができずにいる。彼女との関係は、運命的なものであり、彼女との愛は一生忘れることができない。


サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる