【完】可愛くて美味しい真理姉

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そう言われた瞬間にメールが届いたので、電話を切らずにそのままメールを開き添付資料を見た。



詳しいことは俺には分からないが、家事代行やベビーシッターの仕事で持っていたら良さそうな資格を沢山持っている情報から始まり・・・



これまでの“研修中”での業務実績・・・。



「ベビーシッターもやられていたんですね。」



『そうですね、我が家でも研修しましたが子どもから物凄く懐かれます。
懐かれるだけでなく、何故か子どもが協力的になるようでして。
子どもが一生懸命お手伝いをしている写真を送ってくれた時は仕事中でしたが泣きました。』



そんな発言まで飛び出し笑ってしまった。
悪い女性ではなさそうなので、ある注意事項だけは葛西さんに伝えた。



「注意事項、2つお願いしてもよろしいですか？」



『はい、お伺い致します。』



「自意識過剰なようでお恥ずかしいのですが・・・。
僕と個人的に一切関わらないこと、僕のことを絶対に好きにならないこと、その2つを注意事項でお願いしたいです。」



俺がそう言うと、葛西さんは電話の向こうで少し黙った。



『それ、的場様が大丈夫ですか？』



「大丈夫というのは？」



『“まり姉”が的場様のタイプだったら！』



そんなことを・・・葛西さんから言われ・・・。



俺は資料に書かれている“通称”の項目を改めて見た。



そこには、書かれていた・・・。



“まり姉”と、書かれていた・・・。



でも、まさか・・・



まさか、真理のわけがない・・・。



こんなばったりは、起こるはずがない・・・。



そう、精神を整えながら葛西さんに言った。



「僕も小学生の頃からずっと好きだった女の子がいるので、そういうのはあり得ませんね。」



“まり姉”という文字を眺めながら、そう言った・・・。