【完】可愛くて美味しい真理姉

12

12-21

揺れ動いたのだと思う・・・。
心も、精神も、揺れ動いたのだと思う・・・。



止まらないから・・・。
昨日真理と話してから、心も精神も揺れ動くのが止まらないから・・・。



“お前が守りたいと思ったモノが、その時のお前の“正義”だ。
それを守る為ならぶん殴ってでも守ってこい！！”



引っ掛かっていた父さんの言葉が心の中で・・・精神の中で、響いてくる・・・。



”自分が正しいと思ったことをしてるなら、堂々としておけばいいんだよ！！
自分が思ってることを言えないような小さい奴になるな！！
そんなんじゃ社長は継がせないからな！！”



妙子を守る為にも、俺は社長にならなければいけないから・・・。



そして・・・



可愛くて優しい真理に、俺なりに“優しく”する為に・・・。



俺は、口を開くのを止めなかった・・・。



「いつも悪口言ってるのに、お前らの“優しく”って何だよ？」



目の前にいる女の子達だけではなく、クラス中の人達が驚きながら俺の方を見ているのが分かる。



それでも、止められなかった。



止まらなくていいと思った。



「俺も今日から真理に“優しく”することにしたから！！」



真理にとって、世界で1番優しいのはお父さんとお母さんなのは知っている。
だから、真理にとって2番目くらいに優しくしている奴になれればいいなと思った。



お菓子コーナーで下を向いている真理を思い浮かべながら、思った・・・。



泣きながらでも顔を上げていられる真理が、これからも顔を上げ続けて欲しいと・・・



なんでか分からないけど・・・



俺が他の奴から嫌われてもいいから、それを守りたいと強く思った・・・。