180 / 280
10
10-11
しおりを挟む
「あの・・・和雄君・・・」
和雄君の大きな身体に抱き締められ、ドッドッドッ────と心臓が壊れそうになるくらい暴れている・・・。
暴れ続けている・・・。
そしてそのまま心臓が停止してしまうのではないかというくらい、暴れ続けている・・・。
でも、それは・・・
それは・・・
和雄君からも、伝わってくる・・・。
和雄君の心臓も大きくて速い鼓動になっているのが、私にも伝わってくる・・・。
「真理・・・ありがとな・・・。
あの時・・・牛丼屋で・・・ばったり会って声を掛けてくれて、ありがとな・・・。」
“和雄”君が・・・
そう言ってくれる・・・。
“可愛い私”にだけど、そう言ってくれる・・・。
「真理、ありがとな・・・。」
“真理”と・・・
“真理”と、言って・・・。
まるで・・・まるで、“私”自身に言ってくれているように・・・。
ずっと、その為に頑張ってきた・・・。
“和”君とばったり会った時、声を掛けることが出来るようになる為に努力してきた・・・。
“和”君は覚えていないと思うけど・・・。
そんな約束、忘れていると思うけど・・・。
でも、私にとっては忘れられない“今度”で・・・。
大切な大切な、“今度”で・・・。
そんなことをグルグルと考え続けていたら、“和雄”君が私の身体をギュウ────...と強く抱き締めてきた・・・。
「すげー好きだよ、真理・・・。」
そう言って貰えて・・・
こんなに、愛して貰えて・・・。
苦しいけど、嬉しくて・・・
悲しいけど、嬉しくて・・・
悔しいけど、嬉しくて・・・
泣きたくなるくらいに、嬉しくて・・・
無意識に膝の上で握り締めていた両手をゆっくりと開き・・・
ゆっくりと・・・
ゆっくりと・・・
動かして・・・
動かして・・・
“和雄”君の大きな背中に、両手を回した・・・。
それに少しだけ“和雄”君の身体がピクリと動き・・・
顔を上げ続けたまま、“和雄”君に伝えた・・・。
熱い眼差しで“私”を見詰めている“和雄”君に、伝えた・・・。
「“私”も・・・好き・・・。」
そう言った“私”の唇に“和雄”君の熱い眼差しが移り・・・
それが分かった時・・・
“和雄”君の唇が・・・
優しく、“私”の唇に・・・
重なった・・・。
和雄君の大きな身体に抱き締められ、ドッドッドッ────と心臓が壊れそうになるくらい暴れている・・・。
暴れ続けている・・・。
そしてそのまま心臓が停止してしまうのではないかというくらい、暴れ続けている・・・。
でも、それは・・・
それは・・・
和雄君からも、伝わってくる・・・。
和雄君の心臓も大きくて速い鼓動になっているのが、私にも伝わってくる・・・。
「真理・・・ありがとな・・・。
あの時・・・牛丼屋で・・・ばったり会って声を掛けてくれて、ありがとな・・・。」
“和雄”君が・・・
そう言ってくれる・・・。
“可愛い私”にだけど、そう言ってくれる・・・。
「真理、ありがとな・・・。」
“真理”と・・・
“真理”と、言って・・・。
まるで・・・まるで、“私”自身に言ってくれているように・・・。
ずっと、その為に頑張ってきた・・・。
“和”君とばったり会った時、声を掛けることが出来るようになる為に努力してきた・・・。
“和”君は覚えていないと思うけど・・・。
そんな約束、忘れていると思うけど・・・。
でも、私にとっては忘れられない“今度”で・・・。
大切な大切な、“今度”で・・・。
そんなことをグルグルと考え続けていたら、“和雄”君が私の身体をギュウ────...と強く抱き締めてきた・・・。
「すげー好きだよ、真理・・・。」
そう言って貰えて・・・
こんなに、愛して貰えて・・・。
苦しいけど、嬉しくて・・・
悲しいけど、嬉しくて・・・
悔しいけど、嬉しくて・・・
泣きたくなるくらいに、嬉しくて・・・
無意識に膝の上で握り締めていた両手をゆっくりと開き・・・
ゆっくりと・・・
ゆっくりと・・・
動かして・・・
動かして・・・
“和雄”君の大きな背中に、両手を回した・・・。
それに少しだけ“和雄”君の身体がピクリと動き・・・
顔を上げ続けたまま、“和雄”君に伝えた・・・。
熱い眼差しで“私”を見詰めている“和雄”君に、伝えた・・・。
「“私”も・・・好き・・・。」
そう言った“私”の唇に“和雄”君の熱い眼差しが移り・・・
それが分かった時・・・
“和雄”君の唇が・・・
優しく、“私”の唇に・・・
重なった・・・。
0
お気に入りに追加
13
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。


会社の上司の妻との禁断の関係に溺れた男の物語
六角
恋愛
日本の大都市で働くサラリーマンが、偶然出会った上司の妻に一目惚れしてしまう。彼女に強く引き寄せられるように、彼女との禁断の関係に溺れていく。しかし、会社に知られてしまい、別れを余儀なくされる。彼女との別れに苦しみ、彼女を忘れることができずにいる。彼女との関係は、運命的なものであり、彼女との愛は一生忘れることができない。

毎週金曜日、午後9時にホテルで
狭山雪菜
恋愛
柳瀬史恵は、輸入雑貨の通販会社の経理事務をしている28歳の女だ。
同期入社の内藤秋人は営業部のエースで、よく経費について喧嘩をしていた。そんな二人は犬猿の仲として社内でも有名だったけど、毎週金曜日になると二人の間には…?
不定期更新です。
こちらの作品は「小説家になろう」にも掲載しております。

ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
命を狙われたお飾り妃の最後の願い
幌あきら
恋愛
【異世界恋愛・ざまぁ系・ハピエン】
重要な式典の真っ最中、いきなりシャンデリアが落ちた――。狙われたのは王妃イベリナ。
イベリナ妃の命を狙ったのは、国王の愛人ジャスミンだった。
短め連載・完結まで予約済みです。設定ゆるいです。
『ベビ待ち』の女性の心情がでてきます。『逆マタハラ』などの表現もあります。苦手な方はお控えください、すみません。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる