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我が家の玄関、それを23時も過ぎているのに勢い良く開けバタバタと廊下を歩いてしまった。



そして、リビングへ・・・。



弟2人と妹がいるリビングへ・・・。



3人とも少し驚いた顔で私の方を見ている・・・。



私がこんなに慌ただしくすることなんてなかったからだと思う・・・。



少し驚いている顔の私の弟2人と妹を見ながら言った・・・。



言った・・・。



「和君と・・・会った・・・。」



私が呟くと、理子が慌ててカメラを回し始めた。



光一は面倒そうな顔でまたテレビに視線を戻し・・・



「どうせ今回も声掛けなかったんだろ!」



そう言ってきて・・・



「掛けた・・・。」



「だろ!?いい加減にそろそろ・・・え!?マジで!?」



と、今度は勢い良く私の方を振り返った。



「何処でばったり会ったんだよ!?」



「牛丼屋で・・・。」



「牛丼屋とかムードも何もねーな!!
何て声掛けた!?」



「お財布、忘れてたみたいだから・・・払ってあげた・・・。」



「・・・すぐに金返して貰ってこい。
家知ってるんだろ?
元クラスメイトだろうと、牛丼1杯だろうと、金のことはちゃんとしておけ。」



光一がそんなことを言ってきたので、私は少し悩み・・・



「“私”のことは、きっと忘れてるよ・・・。
もう14年も経ってる・・・。
それに・・・告白なんてことをしちゃったし・・・“私”のことは忘れてくれてていいよ・・・。」



そう言ってからスマホを手に取った。



「連絡先を交換しようって・・・言ってくれて・・・。
また会いたいって・・・言ってくれて・・・。」



私がそう言うと、理子が明るい声で叫び喜んでいる。



「寝る時間遅くなるけど・・・また行ってくるね・・・。」



私の弟2人と妹が、玄関まで明るい笑顔で見送ってくれた。
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