【完】可愛くて美味しい真理姉

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玄関の扉の隙間から隣の部屋を見てみると・・・
開かれているドアに隠れていて様子は見えなかった。



でも、声はしっかりと聞こえてきていて・・・



「だ～か～ら！！！
まだ帰ってねーよ！！！」



「まだって・・・こんなに遅くまで何やってるんだよ？」



「そんなの俺が知りてーよ！！
・・・あいつ、彼氏いるから諦めろよ。
こんな時間に家まで来やがって、非常識だろ。
兄妹揃って家にまで来んな！！」



「・・・上がって待ってていいか？」



「ダメだろ！帰れよ！！
マトモそうな兄貴だと思ってたのに、兄貴もヤバい奴だな！！
来るならせめて酒飲んでねー時に来い！！」



光一がそう言って終わらせようとしているのに、もう1人の男の人は一向に諦める様子はなくて・・・。



どんどん騒がしくなってきてしまって・・・



私は我が家の玄関からゆっくりと、足を踏み出した・・・。



「光一・・・深夜に迷惑だから・・・。
とりあえず、家に上がって貰ったら・・・？」



光一の知り合いではありそうなので、そう声を掛けた・・・。



そう声を掛けたら・・・



扉の影になっていた人が・・・



勢いよく、扉から顔を出してきた・・・。



そしてそれには驚いた・・・。



「和君・・・。」



思わず昔の呼び方をしてしまった程、驚いた・・・。



でも、私以上に和君は驚いた顔をしていて・・・



「あいつ・・・どんな説明の仕方だよ・・・。」



と、呟いたかと思ったら・・・。



「サメ、お姉さんいるだろ。
妙子(たえこ)の説明が下手過ぎてサメの家に来たけど、お姉さんこっちの部屋にいるだろ。」



「・・・あ～、真理姉かよ。
いや、まさか妙子の兄貴が真理姉に用があるとは・・・。
と、思ったけどな！！
妙子の兄貴の名前、和雄だな！！」
 


光一がそう言って、私の方を見てきた。



「真理姉、客！！！
みんなまだ帰ってねーだろ？
おじさん会社でバタバタしてたからな。
みんなにこっちに帰ってくるように言っておく！！
和雄さん、真理姉よろしく！！」