【完】可愛くて美味しい真理姉

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4-12

「彼氏、何だって？」



理子がニヤニヤと笑いながら私のことを見てくる。
それには苦笑いをしてしまう・・・。



「話したいことが、あるって・・・。
別れ話かな・・・。」



「別れ話？彼氏の方から？
めちゃくちゃ真理姉のことが好きなのに？」



「でも・・・11月からずっと会ってないし・・・。
それに・・・私が思ってるような人じゃ、なかったかも・・・。
私の勘違いだったかも・・・私、コミュ障だから・・・。」



そう言ってから鏡に視線を移す。



そこには・・・いた・・・。



メイクをした私が、いた・・・。



眠たそうな目はパッチリと大きな目になって・・・



低めの鼻は高いように見える・・・。



のっぺりとした顔には凹凸があるように見える・・・。



そして、広がっていたソバカスは全て消えている・・・。



鏡の中にいたのは・・・



“私”だった・・・。



自分でも思わず思ってしまうくらい・・・



それくらい、



それくらい、



“可愛い私”だった・・・。