【完】ソレは、脱がさないで

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9-5

7月



大学内の女子トイレで、化粧直しをしているあのお姫様みたいな女の子達がいた。
私の化粧品とは違い、入れ物もキラキラとして可愛い物で、思わず近寄ってしまい・・・
隣の鏡で私も少しだけグロスを塗り直したりしてしまった・・・。



「王子、あそこまでガード固いと、それはそれで頑張りたくなる。」


「分かる、ダメ元でね。」


「来年になったら接点なくなるしね～。」


「私は、王子より智君狙いだけどね。」


「それはそれで難しいやつ！」



と、女の子達が楽しくお喋りをしていて・・・


多分、あっちの人が王子で、もう1人の人が智君なのかな？となんとなく思った。



「ねぇ・・・。」



と、隣の鏡に立っていた女の子の1人に話しかけられ・・・



「はい・・・。」


「そのグロス可愛いね、よく似合ってるよ？」


「ありがとうございます。」


なんと、性格まで可愛い、本当にお姫様みたいな人で・・・


「あんまりお化粧しないの？1年生？」


「はい・・・。グロスくらいしかしたことがなくて・・・。」


「それは勿体無いな～。」



と、他の女の子達も寄ってきて・・・。