【完】この夏、人生で初めて海にいく(カットページ掲載済2023.5.30)

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そんな男子の発言に明ちゃんは無言になった。
俺は明ちゃんの反応が怖くて明ちゃんの綺麗な手を見下ろすしかなくて・・・



こんなことは初めてだった。
それくらいに自己紹介には気を付けてきたから。
そこが分岐点となる重要なポイントだから。



その自己紹介を出来なかった。
恥ずかしくて出来なかった。



なんだか分からないけど、泣きそうになった。



泣きそうになって・・・



心の中の“海”が小さくなる。



木葉君に広げてもらったはずの海が・・・



広くなったはずの“海”が・・・



小さくなっていく・・・。



それは空が曇り空から暗くなってきたから・・・。



どんどん暗くなってきて・・・



見える範囲が小さく小さくなっていく・・・。



それでも荒れている波だけは感じて・・・



怖くて・・・



怖くて・・・



仕方なくなった時・・・















「格好良い・・・」








と、可愛い女の子の小さな声が聞こえた。