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全員の自己紹介が終わり、ホームルームが終わった。
それから休憩時間になったタイミングで、数人の男子が木葉君の席に向かおうとしているのが分かった・・・。
木葉君はその男子達を一切見ることはなく・・・
まさかの、俺の席まで真っ直ぐと歩いてきた・・・。
そして・・・
そして・・・
俺の目の前に右手を差し出してきた・・・。
「俺の自己紹介が霞んだのは初めてだよ!!
“海”を前にしたら“弟”なんて手も足も出せねーな!!
俺も“リトルブラザー”とかそういう名前が良かった!!!」
そんなことを大笑いしながら言ってきて、その笑い方もその言葉も、差し出された右手も全てが格好良かった。
そんな格好良い人が俺の元まで真っ直ぐと歩いてきた。
その事実に俺の心の中は激しく荒れた。
でも、それでも、冷静に右手を差し出して握手をした。
握手をした木葉君の右手は大きくて分厚くてゴツゴツとしていて、男の手だった。
“自分が死んででも愛した女を守れ”
木葉君と握手をした時、毎日のように聞いている父さんの言葉が浮かんだ・・・。
そして・・・
「強い肉体と強い精神が作れているんだろうね。」
思わず、小さな声で呟いてしまった。
変なことを言ってしまった俺に木葉君は驚くこともなく真剣な顔になり・・・
「そうじゃなければ“かぞく”を守れないだろ?」
真面目な雰囲気でそんなことを言った。
格好良かった・・・。
凄い格好良かった・・・。
木葉君と握手をした女みたいな自分の右手を見る。
こんな顔で・・・
こんな身体で・・・
どうせなら、“女”として生まれたかった・・・。
そしたらこんなに格好良い木葉君に恋をしてもおかしくなったのに・・・。
そう思ってしまうほど、木葉君は格好良すぎて・・・。
「よろしくな!真坂!!!」
“女”みたいな俺に・・・
木葉君は“真坂”と呼んでくれた。
みんな面白がって“オーシャン”と呼ぶのに、木葉君は俺が自己紹介で言ったとおり“真坂”と呼んでくれた。
惚れてしまう・・・。
こんなの、惚れてしまう・・・。
だって、“普通”じゃなかった・・・。
こんな同級生、“普通”じゃなかった・・・。
それから休憩時間になったタイミングで、数人の男子が木葉君の席に向かおうとしているのが分かった・・・。
木葉君はその男子達を一切見ることはなく・・・
まさかの、俺の席まで真っ直ぐと歩いてきた・・・。
そして・・・
そして・・・
俺の目の前に右手を差し出してきた・・・。
「俺の自己紹介が霞んだのは初めてだよ!!
“海”を前にしたら“弟”なんて手も足も出せねーな!!
俺も“リトルブラザー”とかそういう名前が良かった!!!」
そんなことを大笑いしながら言ってきて、その笑い方もその言葉も、差し出された右手も全てが格好良かった。
そんな格好良い人が俺の元まで真っ直ぐと歩いてきた。
その事実に俺の心の中は激しく荒れた。
でも、それでも、冷静に右手を差し出して握手をした。
握手をした木葉君の右手は大きくて分厚くてゴツゴツとしていて、男の手だった。
“自分が死んででも愛した女を守れ”
木葉君と握手をした時、毎日のように聞いている父さんの言葉が浮かんだ・・・。
そして・・・
「強い肉体と強い精神が作れているんだろうね。」
思わず、小さな声で呟いてしまった。
変なことを言ってしまった俺に木葉君は驚くこともなく真剣な顔になり・・・
「そうじゃなければ“かぞく”を守れないだろ?」
真面目な雰囲気でそんなことを言った。
格好良かった・・・。
凄い格好良かった・・・。
木葉君と握手をした女みたいな自分の右手を見る。
こんな顔で・・・
こんな身体で・・・
どうせなら、“女”として生まれたかった・・・。
そしたらこんなに格好良い木葉君に恋をしてもおかしくなったのに・・・。
そう思ってしまうほど、木葉君は格好良すぎて・・・。
「よろしくな!真坂!!!」
“女”みたいな俺に・・・
木葉君は“真坂”と呼んでくれた。
みんな面白がって“オーシャン”と呼ぶのに、木葉君は俺が自己紹介で言ったとおり“真坂”と呼んでくれた。
惚れてしまう・・・。
こんなの、惚れてしまう・・・。
だって、“普通”じゃなかった・・・。
こんな同級生、“普通”じゃなかった・・・。
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