【完】この夏、人生で初めて海にいく(カットページ掲載済2023.5.30)

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「明ちゃんも朝ご飯しっかり食べるんだね。」



シャワーを終えたオーシャンがリビングに出てきた。
“しっかり”ではなくて、平日の簡単な朝ご飯。



「元々実家で朝ご飯食べてたし、剛士については三食ちゃんと食べようとする深刻な空気があったから。
あたしも朝ご飯抜かせない癖がついちゃった。」



「俺の家も、父親が肉体労働だから食事には煩くて。
雨の日は仕事が休みになるから朝から叩き起こされて、普段よりもっと食べさせられてたよ。」



「オーシャンのお父さんの話をたまに聞くと、かなり強めの人だよね～。」



「子どもに“オーシャン”って名付けるくらいだからね。」



オーシャンはそう言って面白そうな顔で笑っている。
空気も・・・“死んでいる空気”ではなくて、前回よりも生き返っていた。



2人で朝ご飯を食べながら少し話して、オーシャンが後片付けをしてくれている間にあたしもシャワーを浴びた。