【完】この夏、人生で初めて海にいく(カットページ掲載済2023.5.30)

5

5-11

デザートまで美味しく食べて、お会計は必死に説得をして自分の分は自分で払った。
なんでもない時の“女友達”のランチを普通はご馳走しないはずだから。



「“女友達”は難しいね。」



お店を出てからオーシャンはまたそんなことを言って楽しそうに笑っている。
楽しそうに笑っているオーシャンを見上げながらあたしも歩く。



楽しそうに笑いながらも、死んでしまいそうな空気のオーシャンの空気を感じながら・・・。



“木葉”とソックリなあたしと一緒にいることは、オーシャンにとっては死んでしまいそうなくらいに辛のだと思う。



いつもだったら空気を読んでもう誘わないようにするけど・・・。
昨日あたしの“女友達”になってくれた瞳ちゃんからの言葉のとおり、あたし自身が後悔をしないように行動しようと思った。



オーシャンを死なせないという順位の1番ではなくて・・・
“あたしが後悔をしないため“、それを順位の1番にする。



こんなに誰かの空気を読まずに自分を順位の1番にしたのは、人生で初めて。



オーシャンの空気を読まずに自分中心の空気を動かしてしまってソワソワもするけど・・・。



あたしの隣を歩きながら、死んでしまいそうな空気の中で凄い嬉しい空気も出しているオーシャンを見ると・・・
“女友達”としてだけど、オーシャンの近くにいたいと改めて思った。