【完】この夏、人生で初めて海にいく(カットページ掲載済2023.5.30)

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「可愛い～！！！ありがとう！！！」



「“明”は可愛いからねー！！
うちの店の・・・僕達の可愛い“女の子”だったよ！！」



「可愛い“ゲイ”でしょ～？」



あたしが笑って言うと、従業員は少しだけ本気の空気を出した。



「僕達の可愛い“女の子”だった。
“明”がいたから毎日が凄い楽しかったよ。
“明”がいてくれるだけで、この店は夜のどの店よりも明るく輝けていたと思う。
どんな黒もどんな影も全て明るくして見えないようにしてくれたから。」



「そんなにだったかな～？
それならよかった～！！ありがとう！！」



そんなに嬉しいことを言ってくれ、他の従業員を見てもみんなが笑顔であたしを見てくれている。



みんなの笑顔を見ながら、あたしは店の扉に向かおうとした。



向かおうとした時・・・



店の扉が勢いよく開いた。



それに驚いていると、もっと驚いた。
そこにいたのはオーシャンだったから。
いつもみたいにピチピチのTシャツとジーパン姿ではなく、高級そうなスーツを着た格好良い・・・格好良過ぎるオーシャンだったから。