【完】この夏、人生で初めて海にいく(カットページ掲載済2023.5.30)

Bu-cha

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男の子が寝てしまったのを見てから、真坂部長の方を見ると・・・。
筋肉隆々の身体にもたれるように寝ていた女の子も畳に横たわっていた。



ついに、この部屋で起きているのは真坂部長とあたしだけになった。
それには少し緊張はしたけど、真坂部長は表情を一切変えずに無言でお酒を呑んでいる。



あたしと2人では話すつもりはない空気だった。
それには悲しくなった。



人生で初めて恋愛をしようとしているけれど、あたしはつい最近まで男みたいで・・・。



どうやって恋愛を始めていいのかも分からないのに、私と恋愛をするつもりのない男の人に対してどんな一歩を踏み出せばいいのか分からない。



あたしは空気を読むのは得意で。
空気を作るのも得意。



でも、その場の空気にあたしの友達である空気を重ねるイメージで・・・。
明かに重ねられない空気の時に、あたしの友達である空気は重ねられない・・・。



あたしの友達である空気は、明るく楽しい空気だから。



“あたしとは話したくはない”
そんな空気を出されているのに、ここにあたしの空気を重ねてはいけないのは分かる。



空気を読むのが得意だから、分かる。
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