【完】この夏、人生で初めて海にいく(カットページ掲載済2023.5.30)

Bu-cha

文字の大きさ
上 下
22 / 248
2

2-1

しおりを挟む
「ね~!!
あたし、真坂部長凄いタイプなんだけど~!!」



あの後、みんなで海で大はしゃぎし、いっぱい遊んだ。
それから夕方に目の前のホテルに戻り、温泉へ。



脱衣場で裸になった時にそう言うと、女の子達はみんなで何回も深く頷く。



「私もタイプだよ!」



「私も!!」



「私も・・・。」



最後は彼氏もいるはずの女の子なのに、その子までそんなことを言っていた。
みんなで真坂部長のことではしゃぎながら温泉への入口へ歩く。



それから身体を洗おうとシャワーを浴びると・・・



「イタタタタ・・・っっ!!!」



さっきも海の家で上げた声と同じ声を上げた。
あたしの身体は真っ黒に焼けるどころか・・・



真っ赤になっていて、少しの刺激でもヒリヒリと傷んだ。



あたしの悲鳴にみんなは心配しながらも大笑いをしていて、それにあたしも笑う。



鏡を見ると、少し曇った鏡の中には綺麗な女の人がいた。
お化粧を取っても綺麗な女の人だった。



海に入って真っ赤になった身体は、ビキニの中だけは真っ白だった。



そんな鏡に映る綺麗な女の人を見ながら言った。



言えそうな空気だったので、言った。



「ね~!!あたしも真坂部長頑張ってみようかな~!!!」



「明も頑張りたいと思えるくらいの男の人だもんね!!」



「頑張ろう!!みんなで!!
恨みっこなしだよ~!?」



「私は・・・みんなが頑張るならやめようかな。」



最後だけ、彼氏がいる子はそう言って。
他の2人が言うには営業部の他の女の子達も頑張っているらしい。
彼女さんがいても頑張っている子は頑張り始めているらしいので、彼女さんと別れたと知ったらもっと頑張るはず。



みんな可愛い子ばっかりだけど、その子達と一緒にあたしも頑張ろうと思った。



初めて頑張ろうと思った。



この夏、人生で初めて海に行って・・・



あたしはきっと変われた。



恋い焦がれていた海が怖くなってしまって、友達であるはずの空気が消えていきそうになった苦境で・・・



可愛くはないけどあたしを“女の子”として扱ってくれて・・・



可愛くはないけど、あたしを“女の子”として見てくれた空気で包んでくれて・・・



そんなの頑張りたくなってしまう。



あたしは人生で初めて・・・



人生で初めて・・・



恋愛をする・・・。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

会社の上司の妻との禁断の関係に溺れた男の物語

六角
恋愛
日本の大都市で働くサラリーマンが、偶然出会った上司の妻に一目惚れしてしまう。彼女に強く引き寄せられるように、彼女との禁断の関係に溺れていく。しかし、会社に知られてしまい、別れを余儀なくされる。彼女との別れに苦しみ、彼女を忘れることができずにいる。彼女との関係は、運命的なものであり、彼女との愛は一生忘れることができない。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

処理中です...