【完】幼なじみの小太郎君が、今日も私の眼鏡を外す

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驚いて固まっている小太郎君が、少し首を傾げる。



「・・・そんな話、聞いたことない。」



「お父さんから口止めされているから。」



「何でだよ？」



「立派な旦那さんと結婚出来たのに、自分みたいな存在がいたら峰子さんが・・・峰子さんが・・・」



そう言ってから、涙が流れた。



「峰子さんが、バカにされてしまうって・・・。」



お父さんの気持ちはよく分かるから。
痛いくらいに、本当心が痛いくらいに、よく分かるから。



「ソイツも真知子かよ！？
なんなんだよ、それ！！！
・・・まあ、真知子には俺が言ってたんだけどな！！
あと・・・俺も思ってたけどな！！」



色んな感情になっている小太郎君に笑いながら、小太郎君に私から近付く・・・。



「なるよ・・・。
それは、そういう考えになるよ・・・。」



そう言いながら、小太郎君の肩に骸骨の両手をのせ・・・鼻先と鼻先をくっつける。



輝くクリスマスツリーをバックに、小太郎君の顔が見える・・・。



綺麗な世界・・・。



綺麗な世界・・・。



目が見えなくても、こんなにも綺麗な世界を小太郎君は見せてくれる・・・。



そんな小太郎君を見詰めながら、伝える・・・。



重なるように・・・。



私の想いも、小太郎君の心に重なるように・・・。

















「小太郎君が好きだから・・・。
私は、小太郎君が大好きだから・・・。
凛太郎さんよりも誰よりも、私は小太郎君のことが大好きだから・・・。」