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ぼやけた世界の中ゆっくり歩いて向かっていると・・・



「お兄さんごめんね、真知ちゃん目が悪いからあんまり見えてないんだよ!」



常連のお客さんがそんな説明までしてくれ、お辞儀をしながら端の席に。



「こんばんは。お代わりですか?」



「酒はまだある!
今日は来てみてラッキーだったな!!」



そんな、男の人の元気な声と・・・“ラッキー”の言葉・・・。
こんなに深い“ラッキー”という言葉を、私は知らないので驚く。



「“ラッキー”って・・・もっと軽いものかと思っていました。」



「ラッキーに重いとか軽いがあるのか!!
俺からするとラッキーは全部ラッキーだな!!」



眼鏡をしている時に聞いたら、きっとそう聞こえるのだと思う。
でも、私は今眼鏡をかけていないから・・・。



「その眼鏡をかけないで、俺の冒険に付き合って欲しい。」



そんな、ことを・・・。



そんな意味の分からないことを・・・。



ぼやけた世界の中で言われて・・・。



強い覚悟と・・・



不安と・・・



でも、揺るがない想いと・・・



なのにやっぱり怖い気持ちと・・・



そんな、複雑な気持ちが。



でも、それが・・・



とても、とても・・・魅力的で・・・。
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