【完】幼なじみの小太郎君が、今日も私の眼鏡を外す

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“ガンガンいく”
その言葉を聞き、あの女がガンガン営業していた姿を思い出す。
ガンガン営業していた。
本当のあいつとは別人かのように、ガンガン営業していた。



詐欺師のようだった。
本当のあいつはどこにいったのかと思うくらい、詐欺師のようだった。



でも、もしかしたら・・・。
あっちが、本当のあいつなのかもしれない。
ガンガンいく方があいつなのかもしれない。



そう、思った。
この前会社に行き、あの女と話して。
それが分かった。



だからあの女は、絶対に泣かなかった。
中学の時に俺がどんな風に話しても、絶対に泣かなかったし平然と答えていた。



それが分かった時、気付いてしまった。
何度か地元で見掛けたことのあるこの男とあの女、その2人が歩いている所を。



それは、まるで・・・



それは、まるで・・・



そこまで考えた時、真知子がオバサン結びをしていたヘアゴムをゆっくりと取った。