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美容院から俺の家までの道を、真知子と普通に歩く。
真知子は、視力が戻った。
何で視力があんなに落ちていたのかは知らない。



“小太郎君ってそんなに格好良い顔をしてたんだね”
と、ある日突然言われた。
驚いていると、真知子も驚いていた。



“そういえば、最近良く見えるかも”
そんなことを言って、驚いていた。



そして、俺を見て・・・



“小太郎君のお陰”と言って・・・



“小太郎君が優しいから”と言って・・・




「小太郎君、ありがとう。」




あの日も、真知子がそう俺にお礼を言った。





「中学に入ってもアフロだったら、バカにされるからな!!
真知子がバカにされるってことは、飯田のオッサンがバカにされて、俺の親父がバカにされて、結果的に俺がバカにされてるってことだからな!!」




その為に、俺はババアから金を貰った。
働いて、貰った。
俺の家は大金持ちだけど、金に厳しかった。




だから、真知子を美容院に連れていくために家の家事やババアの店の掃除、食器洗い、仕込みの準備まで手伝った。




最近真知子に会えていなかったのは、働いていたからだった。
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