【完】幼なじみの小太郎君が、今日も私の眼鏡を外す

7

7-10

俺が叫ぶと、列がピタリと止まった。
先頭の真知子が立ち止まったから。



真知子がゆっくりと、後ろを振り返る・・・。



そして、眼鏡を外した・・・。




「小太郎君、いるの・・・？」



「いる！！今日からこっちの小学校！！
俺が！！この、俺が！！！
あの大企業の社長の息子である俺が！！！
なんで庶民の真知子もいる学校に通わなきゃいけねーんだよ！！！」




そう叫んでから、列を抜けて前に歩いていく。




真知子のガリッガリの腕を掴み、歩き出す。




「庶民の真知子が何で俺より先に歩いてるんだよ！？」




俺がそう叫ぶと、真知子はアフロを揺らしながら笑っている。




「小太郎君、ありがとう・・・。」




またそう言いながら、笑っていた・・・。