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「兄貴、飯食った?」
「まだだね。母さんのご飯残ってる?」
「あるある!!準備するからそこ座っとけよ!!」
小太郎君が大急ぎで私の目の前の席を片付ける。
自分が座っていた席を。
それに凛太郎さんの笑い声が聞こえ、私の目の前に座った。
ぼやけた世界の中、目の前の凛太郎さんを見る・・・。
そして、俯く・・・。
私は、人と接することが苦手だから。
「藤岡ホールディングス、良くしてもらってる?」
「はい・・・。
中途採用担当の男の人も、部長さんも良い方でした・・・。」
「それはよかった。
何かあったらすぐに小太郎に言いなね?」
「はい・・・。」
「あんまり気負わなくていいからね。
向こうの副社長も、新しい感じの子を入れたいだけみたいで、そこまで重い感じではないから。」
凛太郎さんのその言葉に、耳が痛くなった。
本当に痛いわけではないけど、痛いような感覚になった。
だって、その言葉は本当ではないから。
藤岡副社長とお会いはしていないけど、そんな軽い感じでないことは分かった。
今の凛太郎さんの言葉で、よく分かった。
社長はいつも通りな感じで、“ラッキーな案件”と思いながら私に話していたと思う。
だから、よく分からなかった。
でも、凛太郎さんは賢い人だから。
だから、この案件の重要さを分かっている。
そのうえで、私が気負わないようにこの言葉を言ってくれている。
「まだだね。母さんのご飯残ってる?」
「あるある!!準備するからそこ座っとけよ!!」
小太郎君が大急ぎで私の目の前の席を片付ける。
自分が座っていた席を。
それに凛太郎さんの笑い声が聞こえ、私の目の前に座った。
ぼやけた世界の中、目の前の凛太郎さんを見る・・・。
そして、俯く・・・。
私は、人と接することが苦手だから。
「藤岡ホールディングス、良くしてもらってる?」
「はい・・・。
中途採用担当の男の人も、部長さんも良い方でした・・・。」
「それはよかった。
何かあったらすぐに小太郎に言いなね?」
「はい・・・。」
「あんまり気負わなくていいからね。
向こうの副社長も、新しい感じの子を入れたいだけみたいで、そこまで重い感じではないから。」
凛太郎さんのその言葉に、耳が痛くなった。
本当に痛いわけではないけど、痛いような感覚になった。
だって、その言葉は本当ではないから。
藤岡副社長とお会いはしていないけど、そんな軽い感じでないことは分かった。
今の凛太郎さんの言葉で、よく分かった。
社長はいつも通りな感じで、“ラッキーな案件”と思いながら私に話していたと思う。
だから、よく分からなかった。
でも、凛太郎さんは賢い人だから。
だから、この案件の重要さを分かっている。
そのうえで、私が気負わないようにこの言葉を言ってくれている。
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