【完】 恋した博士に名前を覚えてもらえるまで

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またシャンパンを飲みながら、目の前の男の人を見る。



たぶん、お金持ちで・・・。
良い会社に勤めていて・・・。
年齢は27歳で・・・。
優しくて・・・。
顔面も結構整っていて・・・。
私服も綺麗な感じで・・・。
髪の毛もお洒落な感じで・・・。



“優良物件”なのだと、分かる・・・。



“優良物件”なのだと、分かる・・・。




そんな優良物件を見ながら、またシャンパンを飲む・・・。




「・・・そんなに飲んで、大丈夫？
部屋・・・とろうか？」




目の前の男の人が優しく、心配そうに、聞いてくる。




嫌な感じはしない。





厭らしい感じも、しない・・・。






こういう人なんだろうなと、思った・・・。







幸せにしてくれる人は、こういう人なんだろうなと、分かった・・・。







それが分かったことに笑いながら、男の人を見る。







そして、言った・・・。










「私、酔っ払っちゃいました・・・。
思考能力も判断能力も、ゼロになっちゃいました・・・。」











そう言って、驚きながらも嬉しそうに笑った男の人と・・・席を、立った・・・。