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“怖いくらいヤバい奴”な和希に向かって、小さく頷く。
「お前の暗示と洗脳にまんまとやられた。
お陰様で俺は望のことを自分でもビビるくらいに愛してる。
俺の人生の全てを望の幸せの為に使ってやると思えるくらい、それくらい”愛してる“。
俺にそんな暗示と洗脳をかけたお前は強くて優しい兄貴だよ。」
「俺は強くも優しくもない。」
和希が即答し、それから“普通の男”に見える顔で笑った。
「でも、俺はノンノンのことが昔から可愛くて仕方なかった。
俺だって、ノンノンの為なら何だって出来る、何だって叶えられる。
望は、あんな地獄みたいな家に生まれた俺のたった1つの希望だから。」
きっと、一平よりも望よりも、ずっとずっと“可哀想”な奴である和希がそう言って・・・
「増田財閥はこれからもっと強さが増していく。
譲社長も弟の元気さんの為なら何でもする男だから。
自分が元気さんにしてもらった恩を返す為ならどんな社長にだってあの人ならなる。」
怖い顔で俺のことを見上げる和希の顔に俺は両手を伸ばし、頬を思いっきり横に引っ張った。
「この可愛い顔で俺に“ありがとう”って絶対に言わせるからな。
家で練習でもして待ってろ。」
増田清掃が入っているオフィスビルから外に出ると、俺の口からは白い息が出てきた。
世界は凄く寒いのだとそれで分かる。
そんなことは簡単に分かるけれど・・・
俺の身体の中は燃えるように熱かった。
”俺が絶対に増田財閥のことを殺してやる。“
”俺なら絶対に出来る。“
”俺なら絶対に叶えられる。“
見上げた空は変わらず灰色だったけれど、その空に向かって”加藤 望“の切れ端を掲げた。
「俺の弟達だけじゃなくお前までヴァンパイアにされたか、望。
お前らのソレは増田清掃による清掃中だと増田譲に見えるように使われてるだけのこと。
本気で清掃してないと増田譲にすぐにバレるからな、お前らのことをヴァンパイアにして和希は使ってる。
和希の思惑に釣られやがって、馬鹿野郎共が。」
太陽の光りがないからか”加藤 望“の切れ端は消滅することはない。
「俺が望と普通に結婚なんてするわけねーだろ。」
最近何度も見ている嫌そうな顔をしている望のことを思い出し、消滅することはない”加藤 望“に文句を言う。
「こんなに下手くそな字で書きやがって。
そんなに嫌だったのかよ・・・。」
”なのに”結ばせ屋“まで使ってきやがって、ふざけんなよ。“
めちゃくちゃ苦しくなり、”加藤 望“を片手で握り潰した。
そして”加藤 望“をこの手に握ったまま望にメッセージを送った。
《お前、あいつにもう二度と会うな。
俺との余計な話は絶対にするなよ。
あと、しばらく実家に帰るから。》
和希に何から何まで報告はしているだろうけど、”結ばせ屋“の実力ならチロの方が確実にある。
和希は男の俺の気持ちしかコントロール出来ないようだけど、チロなら望の気持ちまでコントロールすることだって出来る。
”望が演技ではなく本気で俺と結婚したいとか言い出したら、流石にヤバい。“
そんな望の姿を妄想した・・・。
そしたら・・・
全然嬉しくなかった。
むしろ、すげームカついて。
「暗示や洗脳でそんな風になったとしても、そんなのは全然嬉しくねーよ。」
望が必死に俺に対して和希からの暗示や洗脳だと話している姿を思い出し、今日初めて納得をした。
「俺の弱みをこれ以上お前に握らせない。
お前のラッキースケベなんて俺の家の外では通用しねーよ。」
グジャグジャになった”加藤 望“をその場に捨て、俺は歩き始めた。
「お前の暗示と洗脳にまんまとやられた。
お陰様で俺は望のことを自分でもビビるくらいに愛してる。
俺の人生の全てを望の幸せの為に使ってやると思えるくらい、それくらい”愛してる“。
俺にそんな暗示と洗脳をかけたお前は強くて優しい兄貴だよ。」
「俺は強くも優しくもない。」
和希が即答し、それから“普通の男”に見える顔で笑った。
「でも、俺はノンノンのことが昔から可愛くて仕方なかった。
俺だって、ノンノンの為なら何だって出来る、何だって叶えられる。
望は、あんな地獄みたいな家に生まれた俺のたった1つの希望だから。」
きっと、一平よりも望よりも、ずっとずっと“可哀想”な奴である和希がそう言って・・・
「増田財閥はこれからもっと強さが増していく。
譲社長も弟の元気さんの為なら何でもする男だから。
自分が元気さんにしてもらった恩を返す為ならどんな社長にだってあの人ならなる。」
怖い顔で俺のことを見上げる和希の顔に俺は両手を伸ばし、頬を思いっきり横に引っ張った。
「この可愛い顔で俺に“ありがとう”って絶対に言わせるからな。
家で練習でもして待ってろ。」
増田清掃が入っているオフィスビルから外に出ると、俺の口からは白い息が出てきた。
世界は凄く寒いのだとそれで分かる。
そんなことは簡単に分かるけれど・・・
俺の身体の中は燃えるように熱かった。
”俺が絶対に増田財閥のことを殺してやる。“
”俺なら絶対に出来る。“
”俺なら絶対に叶えられる。“
見上げた空は変わらず灰色だったけれど、その空に向かって”加藤 望“の切れ端を掲げた。
「俺の弟達だけじゃなくお前までヴァンパイアにされたか、望。
お前らのソレは増田清掃による清掃中だと増田譲に見えるように使われてるだけのこと。
本気で清掃してないと増田譲にすぐにバレるからな、お前らのことをヴァンパイアにして和希は使ってる。
和希の思惑に釣られやがって、馬鹿野郎共が。」
太陽の光りがないからか”加藤 望“の切れ端は消滅することはない。
「俺が望と普通に結婚なんてするわけねーだろ。」
最近何度も見ている嫌そうな顔をしている望のことを思い出し、消滅することはない”加藤 望“に文句を言う。
「こんなに下手くそな字で書きやがって。
そんなに嫌だったのかよ・・・。」
”なのに”結ばせ屋“まで使ってきやがって、ふざけんなよ。“
めちゃくちゃ苦しくなり、”加藤 望“を片手で握り潰した。
そして”加藤 望“をこの手に握ったまま望にメッセージを送った。
《お前、あいつにもう二度と会うな。
俺との余計な話は絶対にするなよ。
あと、しばらく実家に帰るから。》
和希に何から何まで報告はしているだろうけど、”結ばせ屋“の実力ならチロの方が確実にある。
和希は男の俺の気持ちしかコントロール出来ないようだけど、チロなら望の気持ちまでコントロールすることだって出来る。
”望が演技ではなく本気で俺と結婚したいとか言い出したら、流石にヤバい。“
そんな望の姿を妄想した・・・。
そしたら・・・
全然嬉しくなかった。
むしろ、すげームカついて。
「暗示や洗脳でそんな風になったとしても、そんなのは全然嬉しくねーよ。」
望が必死に俺に対して和希からの暗示や洗脳だと話している姿を思い出し、今日初めて納得をした。
「俺の弱みをこれ以上お前に握らせない。
お前のラッキースケベなんて俺の家の外では通用しねーよ。」
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