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「私、まんじゅう嫌い。
こんなのを”美味しい“とか言って食べてるのなんてババアじゃん。」
お兄ちゃんが一人暮らしをしている一軒家に行くと、お兄ちゃんはいなくて友実ちゃんと猫のトラだけが家にいた。
私がたまに来ることもあるのでトラはリビングには入れないでくれていて、友実ちゃんも文句を言いながらも守ってくれている。
「和希もこのおまんじゅう好きだよ?」
「・・・・じゃあ、貰っておく。」
「和希は何処行ってるの?」
「大学。」
「もう卒業なのに?」
「知らない、何かあるんじゃない?」
可愛らしい部屋着、青白いくらい白い顔と長い黒髪、作り物のような可愛い顔は友実ちゃんのことを動くお人形さんに見せてしまう。
そのお人形さんが今日も・・・
「やっぱ、クソ不味いんだけど・・・。
望ちゃんもこんなの好きなの?
ババアじゃん。
30だからババアはババアだけどさ、見た目はマジで高校生くらいじゃん、それなのに30とかウケるよね。」
こんなことを可愛い可愛い口で言ってくる。
それにお兄ちゃんは毎回怒っているけれど、私は普通に笑った。
いや、私”も“普通に笑った。
お兄ちゃんも心の中では楽しんでいることを私は知っているから。
「どうしたの?
元気ないじゃん。」
「分かる?」
「うん、でも・・・」
食べかけのまんじゅうをテーブルの上に放り投げた友実ちゃんが、ソファーにダイブをしながら口にした。
「たまに見る和君の顔に似てる。
やっぱ姉弟だよね。」
「うん、うちらって顔がソックリだよね。」
「え、違う違う、そういうことじゃなくて。」
ソファーの上で猫のように丸まった友実ちゃんが気持ち良さそうに目を閉じた。
「和君ってたまに、凄く苦しそうな顔をしてるんだよね。
でも、そういう時ってそれ以上に強い目をするの。
たまになるヤバい奴のヤバい目じゃなくて、なんかめちゃくちゃ強い目。
で、そんな目をしてるな~って思ってると、数日後とかに死んだように寝るかエッチの時にキモいくらい甘えてくる。」
「え、キモ・・・。
弟のそんなエピソードはキツイって。」
「え~、私はお兄ちゃんのエッチとか知りたいけど。
なんなら見てみたいし。
お兄ちゃんのチ◯コもボ◯キしたチ◯コも見たい。」
「いや、マジでないわ。
友実ちゃんって本当にヤバいくらいのブラコンだよね~。」
「当たり前じゃん。
うちのお兄ちゃんってマジで格好良いから。
望ちゃんでも一瞬で惚れるよ。」
”確かに、うちのお嬢様は一瞬で惚れた!“
「それで、どうしたの?
うんち出ないから元気ないの?」
「違うから。」
「そうなの?
望ちゃんっていつも便秘してるんじゃないの?」
「だから!!!
お兄ちゃんから私のオナラの話を聞いてるかもしれないけど、それと元気がないのは全然違うの!!」
「じゃあ、誰かに虐められた?」
友実ちゃんが怠そうに目を薄く開いた。
「望ちゃんを虐めた奴、私が殺しに行くよ。」
こんなのを”美味しい“とか言って食べてるのなんてババアじゃん。」
お兄ちゃんが一人暮らしをしている一軒家に行くと、お兄ちゃんはいなくて友実ちゃんと猫のトラだけが家にいた。
私がたまに来ることもあるのでトラはリビングには入れないでくれていて、友実ちゃんも文句を言いながらも守ってくれている。
「和希もこのおまんじゅう好きだよ?」
「・・・・じゃあ、貰っておく。」
「和希は何処行ってるの?」
「大学。」
「もう卒業なのに?」
「知らない、何かあるんじゃない?」
可愛らしい部屋着、青白いくらい白い顔と長い黒髪、作り物のような可愛い顔は友実ちゃんのことを動くお人形さんに見せてしまう。
そのお人形さんが今日も・・・
「やっぱ、クソ不味いんだけど・・・。
望ちゃんもこんなの好きなの?
ババアじゃん。
30だからババアはババアだけどさ、見た目はマジで高校生くらいじゃん、それなのに30とかウケるよね。」
こんなことを可愛い可愛い口で言ってくる。
それにお兄ちゃんは毎回怒っているけれど、私は普通に笑った。
いや、私”も“普通に笑った。
お兄ちゃんも心の中では楽しんでいることを私は知っているから。
「どうしたの?
元気ないじゃん。」
「分かる?」
「うん、でも・・・」
食べかけのまんじゅうをテーブルの上に放り投げた友実ちゃんが、ソファーにダイブをしながら口にした。
「たまに見る和君の顔に似てる。
やっぱ姉弟だよね。」
「うん、うちらって顔がソックリだよね。」
「え、違う違う、そういうことじゃなくて。」
ソファーの上で猫のように丸まった友実ちゃんが気持ち良さそうに目を閉じた。
「和君ってたまに、凄く苦しそうな顔をしてるんだよね。
でも、そういう時ってそれ以上に強い目をするの。
たまになるヤバい奴のヤバい目じゃなくて、なんかめちゃくちゃ強い目。
で、そんな目をしてるな~って思ってると、数日後とかに死んだように寝るかエッチの時にキモいくらい甘えてくる。」
「え、キモ・・・。
弟のそんなエピソードはキツイって。」
「え~、私はお兄ちゃんのエッチとか知りたいけど。
なんなら見てみたいし。
お兄ちゃんのチ◯コもボ◯キしたチ◯コも見たい。」
「いや、マジでないわ。
友実ちゃんって本当にヤバいくらいのブラコンだよね~。」
「当たり前じゃん。
うちのお兄ちゃんってマジで格好良いから。
望ちゃんでも一瞬で惚れるよ。」
”確かに、うちのお嬢様は一瞬で惚れた!“
「それで、どうしたの?
うんち出ないから元気ないの?」
「違うから。」
「そうなの?
望ちゃんっていつも便秘してるんじゃないの?」
「だから!!!
お兄ちゃんから私のオナラの話を聞いてるかもしれないけど、それと元気がないのは全然違うの!!」
「じゃあ、誰かに虐められた?」
友実ちゃんが怠そうに目を薄く開いた。
「望ちゃんを虐めた奴、私が殺しに行くよ。」
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