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「大バカすぎるよ・・・。」
そう文句を言いながら、私から両手を青さんに伸ばした。
そしたら青さんは両手を広げて私のことを受け止めてくれた。
青さんの大きな身体をギュッと抱き締める。
「青さんのその”愛してる“は凄く嫌なはずなのに・・・。
どうしようもなく“嬉しい”とも思っちゃう私も、大バカなのかな・・・。
”大バカなダメ秘書“なのかな・・・。」
普通の人なら出来ない“愛している”を私に渡そうとしてくれる青さんの腕の中で、また泣いた。
「もうイライラは消えたけど、今日の夜ご飯はこれだけで良い?
これからほうれん草のパウンドケーキを作らないといけなくて。」
「ほうれん草でケーキ?」
「守君に渡したくて。」
「ああ、守ってほうれん草食えないけど、ケーキにしたら食えるかもな。
・・・・って、俺には?
旦那の俺じゃなくて何で守が先に望からケーキ作って貰うんだよ!!!」
「え、待って待って。
そんなことよりも守君ってほうれん草食べられないの?
じゃあこの前のあの会話なに!?
星野家の男達ってみんなバカなの!?」
今日も1日が終わっていく。
青さんと夫婦でいられる時間がこうして終わっていく。
嫌なことも沢山あった1日だけど、1日の最後がこうやって笑えるなら幸せなのかもしれない。
“青さんとの夫婦生活が終わる日も、こうして笑いながら終われるといいな・・・。”
悲しいけれど、悲しいだけにはならないで欲しい数日後の未来を想像しながら、青さんの腕の中で大きく笑った。
「俺には甘いケーキな!!!!
甘々にしておけよ、俺は甘い方が大好きなんだよ!!!!
あ!!!バレンタインはちゃんと俺に渡せよ!!!?
望からのバレンタインは一平に作ったクソ不味いヤツの残りしか食ったことねーし!!!」
2月14日のバレンタインの前には、きっと夫婦ごっこは終わりを迎えている。
野々ちゃんからのケーキを貰う青さんの姿を想像してしまいそうになり、慌ててそれは消し去った。
「甘いケーキね、分かった。」
私からのバレンタインを凄く凄く嬉しそうに受け取ってくれた青さんの姿だけを、今は妄想していく。
幸せしかない妄想を青さんに抱き締めて貰いながらしていく。
“大丈夫・・・。”
“加藤望でもちゃんと幸せ・・・。”
“だからまだ頑張れる。”
“まだまだ私は頑張れる。”
·
そう文句を言いながら、私から両手を青さんに伸ばした。
そしたら青さんは両手を広げて私のことを受け止めてくれた。
青さんの大きな身体をギュッと抱き締める。
「青さんのその”愛してる“は凄く嫌なはずなのに・・・。
どうしようもなく“嬉しい”とも思っちゃう私も、大バカなのかな・・・。
”大バカなダメ秘書“なのかな・・・。」
普通の人なら出来ない“愛している”を私に渡そうとしてくれる青さんの腕の中で、また泣いた。
「もうイライラは消えたけど、今日の夜ご飯はこれだけで良い?
これからほうれん草のパウンドケーキを作らないといけなくて。」
「ほうれん草でケーキ?」
「守君に渡したくて。」
「ああ、守ってほうれん草食えないけど、ケーキにしたら食えるかもな。
・・・・って、俺には?
旦那の俺じゃなくて何で守が先に望からケーキ作って貰うんだよ!!!」
「え、待って待って。
そんなことよりも守君ってほうれん草食べられないの?
じゃあこの前のあの会話なに!?
星野家の男達ってみんなバカなの!?」
今日も1日が終わっていく。
青さんと夫婦でいられる時間がこうして終わっていく。
嫌なことも沢山あった1日だけど、1日の最後がこうやって笑えるなら幸せなのかもしれない。
“青さんとの夫婦生活が終わる日も、こうして笑いながら終われるといいな・・・。”
悲しいけれど、悲しいだけにはならないで欲しい数日後の未来を想像しながら、青さんの腕の中で大きく笑った。
「俺には甘いケーキな!!!!
甘々にしておけよ、俺は甘い方が大好きなんだよ!!!!
あ!!!バレンタインはちゃんと俺に渡せよ!!!?
望からのバレンタインは一平に作ったクソ不味いヤツの残りしか食ったことねーし!!!」
2月14日のバレンタインの前には、きっと夫婦ごっこは終わりを迎えている。
野々ちゃんからのケーキを貰う青さんの姿を想像してしまいそうになり、慌ててそれは消し去った。
「甘いケーキね、分かった。」
私からのバレンタインを凄く凄く嬉しそうに受け取ってくれた青さんの姿だけを、今は妄想していく。
幸せしかない妄想を青さんに抱き締めて貰いながらしていく。
“大丈夫・・・。”
“加藤望でもちゃんと幸せ・・・。”
“だからまだ頑張れる。”
“まだまだ私は頑張れる。”
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