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「青さんなんて幼稚園児だよ!!
遅くなる時は連絡してよ、本当に!!」



今日は凄くイライラとしている。



もう、自分じゃどうにも出来ないくらいにイライラしてくる。



“生理前だ。”



頭では分かっている。



でも、止められない。



下腹部とおまたにある微かな違和感、それによりあと数日で生理が始まるのだと分かる。



嫌でも分かってしまう。



私は青さんと結婚出来ない。



私は青さんとの子どもを産むことなんて出来ない。



あと数日でこの幸せな生活は終わる。



青さんの奥さんの時間が終わる。



「いやいや・・・っ、マジか、そんな泣くやつだったのか!?」



「・・・・・・・っっっ」



「いや、アレなんですよ。
打ち合わせ長引くじゃん?
その流れで向こうから飲みに誘われるじゃん?
そのまま一緒に会社から出るじゃん?
タクシー乗るじゃん?
店着くじゃん?
飲んで喋るじゃん?
ほら、連絡するタイミングねーじゃん?」



「・・・・・・・っっっ」



「帰る時になったらあと数分後には家着くじゃん?
連絡するのと家に着くのほぼ同じ時間じゃん?」



「・・・・・・・・・っっっ」



「・・・・ほぼ同じじゃないですよね。
帰る時になったら次は絶対に連絡しますので。」



次なんてない・・・。



私が青さんの奥さんの間には、きっともう次なんて訪れない。



どうして私は加藤望なんだろう。



どうして私はこんな顔なんだろう。



私はアッチが良かった。



私がアッチが良かった。



「私のこと・・・・・っ好き・・・・?」



「好きだって!!
めちゃくちゃ好きだって!!
好きなのと“今から帰る”って連絡するのは俺の中で別の話なんだって・・・!!!」



「私のこと、本当に好き・・・?」



「本当に好きだって!!
だから今こんなに必死に約束してるんだろ!?
俺なんてほら、女からこんな面倒な話をブスな顔で責められたら速攻で別れ話する男じゃん!!」



「ブスって言った・・・っっ!!
私の顔、ブスって思ってる・・・!!!」



「顔の作りはめちゃくちゃ可愛いって!!
そんなに号泣しながら怒ってたら誰だってブスな顔になるって!!!」



「またブスって言われた・・・っっ!!!」



「いや、望はブスな顔してても可愛いって!!!」



「私なんて青さんから見たらどうせブスだもん・・・。
だからあれから、青さんからキスもエッチの誘いもしてくれない・・・。」



「それは・・・、めちゃくちゃ我慢してるんだよ。」



「あの青さんが我慢出来るくらいのブスだもん、私は・・・。」



「お前のことを本当に愛してるから手も口もチ◯コも出さねーんだよ。
俺の“愛してる”を舐めんなよ。」



「野々ちゃんだったら我慢なんて出来なくて手も口もチ◯コも出してるよ・・・。」



「女がチ◯コとか言うなって。」



「私が野々ちゃんだったら、お客さんと飲みになんて行かないですぐに帰ってきてたよ。
どうして今日飲みに行ったの・・・?
21時には帰るって青さん言ってたじゃん・・・。
早く帰って来てって、私言ってたじゃん・・・。」



青さんと夫婦でいられる時間はあと少ししかないのに。



「甘々のメッセージなんかよりも、私は早く帰って来て欲しかった・・・。」
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