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私の望みに青さんは笑いを堪えた顔を・・・しなかった。
そうではなくて困った顔で笑っていて。
「三山社長から頬にキスをされただけだろ。
実際はその他には何もされてない。
だから大丈夫だから、な?」
そう言われて・・・
それにはまた大きく泣いた。
「嘘つき・・・!!
インフルが治ったらエッチしてくれるって言ってたのに・・・!!
今日帰ったらエッチしてくれるって言ってたのに・・・!!!」
青さんの腕に縋りつきながら、泣いた。
「嘘つき・・・っっ!!!」
叫んだ私の頭を青さんはポンポンッとして・・・
「あの時の俺は本気でそう思ってた。
でもセックスはあいつの所に帰ったらやって貰えよ。」
青さんがそんな酷いことを言ってくる。
そんな残酷なことを言ってくる。
「私のこと・・・好きじゃなくなった・・・?」
「何でそんな話になるんだよ。」
「お兄ちゃんからの暗示と洗脳が解けた・・・?」
「最初からそんなのかかってねーよ。」
「私が可哀想・・・?」
「・・・・・・。」
「そんなに私って可哀想なの・・・?」
「・・・・・・。」
何も答えてくれない青さんの腕を離し、私の部屋へと向かった。
「私は青さんと本当の夫婦として過ごしたかったのに・・・。」
「俺の弱みを握る為にセックスまでするなよ。
そんなのがなくても俺は望のことが好きだし、愛してるから。」
「青さんは私のことなんて好きじゃないよ、愛してなんかもいないよ。」
青さんに背中を向けたまま私の部屋に入った。
段ボールだらけの部屋の中を眺めながら泣きながら笑った。
こんなの笑うしかないから、笑った。
「旦那さんにエッチをしたいってお願いをしたのに断られた奥さんは、これからどうすれば良いんだろう・・・。
こんなのもう怖くて、二度と誘えないんだけど。」
そう言って、俯いたまま扉を閉めようとした。
その時・・・
「望こそ嘘つきだろ・・・。」
青さんの低い声が小さく響いた。
「三山社長から、望の演技がやっぱり凄かったってさっきの電話で改めて言われた。
お前は演技に入り込みすぎるのか、三山社長から本当にセクハラされてると思い込んだんだろ?
俺との結婚生活だって本当に幸せって思い込みながら今も演技をしてるんだろ?
それで・・・」
青さんの苦しそうな声が聞こえて、思わず青さんに振り向いた。
そしたら、めちゃくちゃ怒った顔の青さんがいて・・・。
「俺との結婚生活が終わったらどうなるんだよ・・・。
今みたいに取り乱すくらいに俺とのセックスが怖かったってなるんだろ・・・?
こんなにパニックになりながら、これ以上のパニックになりながら俺とのセックスを思い出して、泣きまくるんだろ・・・?」
凄く怒った顔の青さんが私から目を逸らし、俯いた。
「お前が何をしようとしてるのか俺には分かってる・・・。
そんなのとっくに分かってる・・・。
どうせ、俺に望との幸せな”ほぼ結婚生活“を送らせて、”会社を増田財閥に渡したら本当に結婚する“とか言うんだろ・・・?」
そうではなくて困った顔で笑っていて。
「三山社長から頬にキスをされただけだろ。
実際はその他には何もされてない。
だから大丈夫だから、な?」
そう言われて・・・
それにはまた大きく泣いた。
「嘘つき・・・!!
インフルが治ったらエッチしてくれるって言ってたのに・・・!!
今日帰ったらエッチしてくれるって言ってたのに・・・!!!」
青さんの腕に縋りつきながら、泣いた。
「嘘つき・・・っっ!!!」
叫んだ私の頭を青さんはポンポンッとして・・・
「あの時の俺は本気でそう思ってた。
でもセックスはあいつの所に帰ったらやって貰えよ。」
青さんがそんな酷いことを言ってくる。
そんな残酷なことを言ってくる。
「私のこと・・・好きじゃなくなった・・・?」
「何でそんな話になるんだよ。」
「お兄ちゃんからの暗示と洗脳が解けた・・・?」
「最初からそんなのかかってねーよ。」
「私が可哀想・・・?」
「・・・・・・。」
「そんなに私って可哀想なの・・・?」
「・・・・・・。」
何も答えてくれない青さんの腕を離し、私の部屋へと向かった。
「私は青さんと本当の夫婦として過ごしたかったのに・・・。」
「俺の弱みを握る為にセックスまでするなよ。
そんなのがなくても俺は望のことが好きだし、愛してるから。」
「青さんは私のことなんて好きじゃないよ、愛してなんかもいないよ。」
青さんに背中を向けたまま私の部屋に入った。
段ボールだらけの部屋の中を眺めながら泣きながら笑った。
こんなの笑うしかないから、笑った。
「旦那さんにエッチをしたいってお願いをしたのに断られた奥さんは、これからどうすれば良いんだろう・・・。
こんなのもう怖くて、二度と誘えないんだけど。」
そう言って、俯いたまま扉を閉めようとした。
その時・・・
「望こそ嘘つきだろ・・・。」
青さんの低い声が小さく響いた。
「三山社長から、望の演技がやっぱり凄かったってさっきの電話で改めて言われた。
お前は演技に入り込みすぎるのか、三山社長から本当にセクハラされてると思い込んだんだろ?
俺との結婚生活だって本当に幸せって思い込みながら今も演技をしてるんだろ?
それで・・・」
青さんの苦しそうな声が聞こえて、思わず青さんに振り向いた。
そしたら、めちゃくちゃ怒った顔の青さんがいて・・・。
「俺との結婚生活が終わったらどうなるんだよ・・・。
今みたいに取り乱すくらいに俺とのセックスが怖かったってなるんだろ・・・?
こんなにパニックになりながら、これ以上のパニックになりながら俺とのセックスを思い出して、泣きまくるんだろ・・・?」
凄く怒った顔の青さんが私から目を逸らし、俯いた。
「お前が何をしようとしてるのか俺には分かってる・・・。
そんなのとっくに分かってる・・・。
どうせ、俺に望との幸せな”ほぼ結婚生活“を送らせて、”会社を増田財閥に渡したら本当に結婚する“とか言うんだろ・・・?」
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