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「それにしても、照之は相変わらず迎えに来るのがおせーのな!!
まさかの、亀さんを万年生きさせるとかねーよな!?」
「照之ヤバすぎでしょ、神じゃん。」
「俺からしてみたら照之が1番ヤバい奴だからな?
神じゃなくて地獄からの使者レベル。
惚れた女がヤバい”家“に暗示も洗脳もされてるのに、助け出してやるどころか子どもまで作って消えていって、かと思ったら死ぬ間際に現れて”病気が治ったら次は必ず迎えに行くから、それまで秘書として頑張れよ、亀。”って。」
青さんの声が小さく震えていく。
「地獄からの使者である照之はそんな残酷な言葉を残した・・・。
愛する女である亀さん1人に小関の”家”、小関の子ども達、加藤の“家”、加藤の子ども、全てを背負わせたままこの世界に残した・・・。」
青さんの膝の上にのっている手が震える程握り締められている。
「俺には理解出来ない・・・。
到底理解出来ない・・・。」
「青さん・・・・。」
「地獄からやってきた使者だろ、照之は。
俺が死んだら絶対に地獄まで殴り込みに行ってやる。」
「照之は天国にちゃんと行ってると思うから、天国でそのやり取りしてね?」
きっと地獄に逝くことはない青さんに笑い掛け、青さんの向こう側にいるおばあちゃんのことも見る。
「あの時代、30歳になっても婚約者候補の男達から断られまくっていた“ノロマなダメ秘書”の亀。
小関の”家”のご主人様は亡くなる寸前みたいな状態、そして小関の“家”よりも子ども達よりも何よりも、ご主人様のことだけを愛していた奥さんも気を病んでしまったので離縁し、実家に帰した。
まだ小さな2人の男の子だった当時の伯父さんと私のお父さんは、いなくなった母親ではなく亀を求めていた。
自分達と血が繋がっていないだけではなく、加藤の“家”とも血の繋がりはない亀のことを。」
「・・・・亀さんは養子なんだよな。」
「秘書の“家”は基本的には子どもを1人しか生めない。
だからその子どもに“何か”があった時、そしてその“家“に子どもを生む力がなくなっていた時、西川の”家“の子どもから貰うことになっている。
当時の加藤の”家“の子どもはこの世に生まれた時には既に亡くなっていて、加藤の”家“の奥さんの子宮も同時に死んだ。」
「それで、西川の”家“に生まれていた一卵性の双子、鶴と亀のうち亀の方が選ばれた。
自分で選んで自分で育てておきながら、出来の悪さを亀さんのせいにしやがってたダメ親の話にはムカつきすぎて、今でもそれを考えると4時間50分しか寝られない時がある。」
「いや、それ誤差レベル・・・っ」
この真面目な話の時にそんなことを言ってきた青さんには笑ってしまい、晃孝堂のおまんじゅうをパクッと食べた。
「照之がいなければ、加藤の”家“だけではなく小関の”家“まで死んでしまってた。
加藤の“家“だけではなく小関の”家“も生き続けていられたのは、あばあちゃんの“ご主人様“の親友である照之がいてくれたから。」
晃孝堂のおまんじゅうの優しい甘さが口の中に広がっていく。
私にとっても懐かしいと思う味で、私だってこのおまんじゅうが昔から大好き。
「亀の相手として”ご主人“がずっと昔から見付けていた照之が加藤の”家“のことも亀自身のことも愛してくれたから、小関の”家“も加藤の”家“も生き続けてこられた。
だから照之はきっと天国にいるよ。
それできっと、早く亀に会いたがってる。
きっと・・・きっと、会いたがってくれてる。」
「それなら早く迎えに来いよ・・・。
ダメだ、今日の俺は4時間半しか眠れない気がする。」
私の隣に座る青さんがおまんじゅうをパクッと食べた。
「アエ・・・・あ~ぇ・・・・。」
”アエ“と言いながら赤ちゃんの人形を抱っこしているおばあちゃんに、お母さんが本物のミルクが入っている哺乳瓶を手渡した。
そして、赤ちゃんの人形にミルクをあげていくおばあちゃんの姿を3人で眺めていた、その時・・・
「秘書としてこの世界で頑張る必要がお義母さんにはまだあるから、照之さんはまだ迎えに来られないんじゃない?」
お母さんがそう言った。
まさかの、亀さんを万年生きさせるとかねーよな!?」
「照之ヤバすぎでしょ、神じゃん。」
「俺からしてみたら照之が1番ヤバい奴だからな?
神じゃなくて地獄からの使者レベル。
惚れた女がヤバい”家“に暗示も洗脳もされてるのに、助け出してやるどころか子どもまで作って消えていって、かと思ったら死ぬ間際に現れて”病気が治ったら次は必ず迎えに行くから、それまで秘書として頑張れよ、亀。”って。」
青さんの声が小さく震えていく。
「地獄からの使者である照之はそんな残酷な言葉を残した・・・。
愛する女である亀さん1人に小関の”家”、小関の子ども達、加藤の“家”、加藤の子ども、全てを背負わせたままこの世界に残した・・・。」
青さんの膝の上にのっている手が震える程握り締められている。
「俺には理解出来ない・・・。
到底理解出来ない・・・。」
「青さん・・・・。」
「地獄からやってきた使者だろ、照之は。
俺が死んだら絶対に地獄まで殴り込みに行ってやる。」
「照之は天国にちゃんと行ってると思うから、天国でそのやり取りしてね?」
きっと地獄に逝くことはない青さんに笑い掛け、青さんの向こう側にいるおばあちゃんのことも見る。
「あの時代、30歳になっても婚約者候補の男達から断られまくっていた“ノロマなダメ秘書”の亀。
小関の”家”のご主人様は亡くなる寸前みたいな状態、そして小関の“家”よりも子ども達よりも何よりも、ご主人様のことだけを愛していた奥さんも気を病んでしまったので離縁し、実家に帰した。
まだ小さな2人の男の子だった当時の伯父さんと私のお父さんは、いなくなった母親ではなく亀を求めていた。
自分達と血が繋がっていないだけではなく、加藤の“家”とも血の繋がりはない亀のことを。」
「・・・・亀さんは養子なんだよな。」
「秘書の“家”は基本的には子どもを1人しか生めない。
だからその子どもに“何か”があった時、そしてその“家“に子どもを生む力がなくなっていた時、西川の”家“の子どもから貰うことになっている。
当時の加藤の”家“の子どもはこの世に生まれた時には既に亡くなっていて、加藤の”家“の奥さんの子宮も同時に死んだ。」
「それで、西川の”家“に生まれていた一卵性の双子、鶴と亀のうち亀の方が選ばれた。
自分で選んで自分で育てておきながら、出来の悪さを亀さんのせいにしやがってたダメ親の話にはムカつきすぎて、今でもそれを考えると4時間50分しか寝られない時がある。」
「いや、それ誤差レベル・・・っ」
この真面目な話の時にそんなことを言ってきた青さんには笑ってしまい、晃孝堂のおまんじゅうをパクッと食べた。
「照之がいなければ、加藤の”家“だけではなく小関の”家“まで死んでしまってた。
加藤の“家“だけではなく小関の”家“も生き続けていられたのは、あばあちゃんの“ご主人様“の親友である照之がいてくれたから。」
晃孝堂のおまんじゅうの優しい甘さが口の中に広がっていく。
私にとっても懐かしいと思う味で、私だってこのおまんじゅうが昔から大好き。
「亀の相手として”ご主人“がずっと昔から見付けていた照之が加藤の”家“のことも亀自身のことも愛してくれたから、小関の”家“も加藤の”家“も生き続けてこられた。
だから照之はきっと天国にいるよ。
それできっと、早く亀に会いたがってる。
きっと・・・きっと、会いたがってくれてる。」
「それなら早く迎えに来いよ・・・。
ダメだ、今日の俺は4時間半しか眠れない気がする。」
私の隣に座る青さんがおまんじゅうをパクッと食べた。
「アエ・・・・あ~ぇ・・・・。」
”アエ“と言いながら赤ちゃんの人形を抱っこしているおばあちゃんに、お母さんが本物のミルクが入っている哺乳瓶を手渡した。
そして、赤ちゃんの人形にミルクをあげていくおばあちゃんの姿を3人で眺めていた、その時・・・
「秘書としてこの世界で頑張る必要がお義母さんにはまだあるから、照之さんはまだ迎えに来られないんじゃない?」
お母さんがそう言った。
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