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「友達・・・?」
呟いた星野さんは急に顔を歪めて、笑いを堪えようと頑張っているような顔になった。
その顔を見て、小さくだけどキュンッ────...とした。
でも昨日よりも大きなキュンッだった。
そんな自分にはやっぱり驚いていると、星野さんは必死に笑いを堪えようとしているのか小さく呼吸を整えている。
そして、言った。
「友達くらい俺がなってやるよ。」
私にそう言ってくれる。
「・・・あ~、でも、“ほぼ兄貴”でもあるから“ほぼ友達”でも良いか?
“ほぼ兄貴”で“ほぼ友達”ならどっちも叶えられるだろ?」
私にそんな言葉を渡してくれる。
だから、気付いた。
気付いてしまった。
私はずっと、“お兄ちゃん”も“友達”も欲しかった。
こんなにも・・・こんなにも欲しかった。
「・・・・・・っっっ」
「ブス~。」
星野さんが号泣する私に凄く意地悪な顔で笑って、私の頬を両手で引っ張ってきた。
「笑えよ、望。
俺の“ほぼ妹”で“ほぼ友達”だろ?
こんなに可愛い顔をした“ほぼ妹”と“ほぼ友達”だからな、ブスな顔より俺は可愛い顔の方が見たい。」
そう言われ、私は泣きながらでも笑った。
星野さんの両手によって無理矢理にでも笑った。
「クリスマスも私と遊んでくれますか・・・?」
「・・・・・・分かった。」
予想外のその返事まで貰うことが出来て、それには自然と大きく笑った。
「もう大丈夫です・・・。
ありがとうございます、星野さん。
“亜里沙”さんとエッチしてきてください。」
その返事だけも貰うことが出来た。
“ほぼお兄ちゃん”であり“ほぼ友達”の星野さんから貰うことが出来た。
だから、それでもう良い。
それだけでも貰えたから私はもうそれで大丈夫。
「代わりに今日は何でも食べさせてやるよ。
何食いたい?」
笑えている私の頬から両手を離した星野さんに私は首を横に振る。
「それも大丈夫です。
その気持ちとその言葉だけでも貰えたから、物なんて貰えなくても私はもうそれで大丈夫です。
ありがとうございます、星野さん。」
お礼を伝えた私に星野さんは少しだけ驚いた顔をした後、何でか満足そうに笑った。
「俺は“ほぼお兄ちゃん”で“ほぼ友達”だろ?
星野さんじゃなくて“青”って呼べよ。」
それには何だか凄く恥ずかしくなって。
何でか分からないけれど凄く凄く恥ずかしくなって。
でも・・・
「青さん・・・。」
小さくだけどそう呼んだ私に星野さんは・・・青さんは、少しだけだけど瞳を揺らした。
「その顔すげーな!!
最初からそこまで可愛い顔だとすげーよ!!
ギャップとかねーのに腰が抜けそうになるくらい今のめちゃくちゃ可愛かった!!」
「でも、全然タイプじゃないんですよね?」
「うん、全然タイプじゃない!!
・・・・って、何でそんな話まで知ってるんだよ?
そういえば”亜里沙“のことも!!」
「青さんって凄く声が大きいから。」
「聞き耳立ててたのか!?
俺の“ほぼ妹”と“ほぼ友達”、めっちゃハレンチ・・・!!」
「ハレンチじゃないです・・・っっ!!」
そんなどうでも良い話をしながら家まで青さんと”普通“に歩いた。
「良かった、あの時世界が一瞬で無くならなくて・・・。」
「その発言、深刻な中二病だな!!」
.
呟いた星野さんは急に顔を歪めて、笑いを堪えようと頑張っているような顔になった。
その顔を見て、小さくだけどキュンッ────...とした。
でも昨日よりも大きなキュンッだった。
そんな自分にはやっぱり驚いていると、星野さんは必死に笑いを堪えようとしているのか小さく呼吸を整えている。
そして、言った。
「友達くらい俺がなってやるよ。」
私にそう言ってくれる。
「・・・あ~、でも、“ほぼ兄貴”でもあるから“ほぼ友達”でも良いか?
“ほぼ兄貴”で“ほぼ友達”ならどっちも叶えられるだろ?」
私にそんな言葉を渡してくれる。
だから、気付いた。
気付いてしまった。
私はずっと、“お兄ちゃん”も“友達”も欲しかった。
こんなにも・・・こんなにも欲しかった。
「・・・・・・っっっ」
「ブス~。」
星野さんが号泣する私に凄く意地悪な顔で笑って、私の頬を両手で引っ張ってきた。
「笑えよ、望。
俺の“ほぼ妹”で“ほぼ友達”だろ?
こんなに可愛い顔をした“ほぼ妹”と“ほぼ友達”だからな、ブスな顔より俺は可愛い顔の方が見たい。」
そう言われ、私は泣きながらでも笑った。
星野さんの両手によって無理矢理にでも笑った。
「クリスマスも私と遊んでくれますか・・・?」
「・・・・・・分かった。」
予想外のその返事まで貰うことが出来て、それには自然と大きく笑った。
「もう大丈夫です・・・。
ありがとうございます、星野さん。
“亜里沙”さんとエッチしてきてください。」
その返事だけも貰うことが出来た。
“ほぼお兄ちゃん”であり“ほぼ友達”の星野さんから貰うことが出来た。
だから、それでもう良い。
それだけでも貰えたから私はもうそれで大丈夫。
「代わりに今日は何でも食べさせてやるよ。
何食いたい?」
笑えている私の頬から両手を離した星野さんに私は首を横に振る。
「それも大丈夫です。
その気持ちとその言葉だけでも貰えたから、物なんて貰えなくても私はもうそれで大丈夫です。
ありがとうございます、星野さん。」
お礼を伝えた私に星野さんは少しだけ驚いた顔をした後、何でか満足そうに笑った。
「俺は“ほぼお兄ちゃん”で“ほぼ友達”だろ?
星野さんじゃなくて“青”って呼べよ。」
それには何だか凄く恥ずかしくなって。
何でか分からないけれど凄く凄く恥ずかしくなって。
でも・・・
「青さん・・・。」
小さくだけどそう呼んだ私に星野さんは・・・青さんは、少しだけだけど瞳を揺らした。
「その顔すげーな!!
最初からそこまで可愛い顔だとすげーよ!!
ギャップとかねーのに腰が抜けそうになるくらい今のめちゃくちゃ可愛かった!!」
「でも、全然タイプじゃないんですよね?」
「うん、全然タイプじゃない!!
・・・・って、何でそんな話まで知ってるんだよ?
そういえば”亜里沙“のことも!!」
「青さんって凄く声が大きいから。」
「聞き耳立ててたのか!?
俺の“ほぼ妹”と“ほぼ友達”、めっちゃハレンチ・・・!!」
「ハレンチじゃないです・・・っっ!!」
そんなどうでも良い話をしながら家まで青さんと”普通“に歩いた。
「良かった、あの時世界が一瞬で無くならなくて・・・。」
「その発言、深刻な中二病だな!!」
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