【完】ロリコンエロ親父(法務部長)から、ヘソ曲がりのおヘソを探されることになった※ロリコンではありません

Bu-cha

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その日の夜・・・



成田さんに借りた資料を見ながら、M&A案件を担当する時にタッグを組んでいる会計士と、俺の部屋でお互いの意見を話す。



「面白い案件引いたね。
ここら辺一帯の人達は・・・学生も含めほとんどの人が成田さんの店を訪れてるのかも。」



「近隣の学校も、体育用品の発注や部活で使用する物の注文は、成田さん経由にしているらしいです。
店舗にある物は、成田さんが各メーカーから直接商品を揃えていますが、それを“KONDO”一色にしたら・・・。」



「よく・・・こんな地方の、こんなに小さな店を見付けたよね?」



「そうですね。
それと、ここ・・・。」



プリントアウトしたプロ野球選手数人の出身校・・・。
そこには、成田さんのお店の近くの高校名が。



「成田さんのお店のバッティングセンター・・・きっと小さな頃からお世話になった人もいるかもね。」



「それは、高校に入っても・・・かもしれません。
全員が最初からベンチに入れるわけではありませんので。」



「“KONDO”は広告や宣伝も上手いからな。
あの夫婦の使い方も絶妙だよね?」



「そうですね・・・そっちも近藤礼二が主導かもしれません。
以前、副社長の社長室の方から、奥さんの件の契約書の確認を依頼されました。
俺がバイトの頃ですが、同席していました。」



「顧問弁護士、ついてるよね?」



「社長室の方は、その顧問弁護士に対して良い印象はないような感じでしたね。
大事な案件の時は、他の弁護士からも単発で確認の依頼をしているそうです。」




それも、そのはずで・・・。




成田さんから借りた資料、その中の1つを手に取る。
向こうから提示されている内容は、強気だった。
地方の小さな店だと、バカにしているのがよく分かる。




成田さんを、バカにしている。
成田さんのこれまでの人生を、バカにしている。




こんなことを、近藤礼二が考えているのか・・・




それとも、弁護士の入れ知恵か・・・





こんなことを繰り返していたら、いつか亀裂が入る・・・。







小さなミスだったとしても、一旦亀裂が入るとどんどん広がっていく・・・。







だから、キチッとするところはキチッとしないといけない。







それが、誰かを守ることでもあり、企業を守ることにも繋がるから。









その資料を見ながら、成田さんの姿を思い浮かべ・・・









出会った日のあの子の姿も思い出す。










“弁護士”として“良い仕事”を・・・。










今日数年ぶりに会った、樹里のことも思い出し・・・









心臓が苦しくもなった・・・。
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