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魔法少女に変身したけど、元の姿に戻れなくなっちゃった。
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わたしは平凡な容姿と心を持った中学2年生の女子でした。
6月中旬の雨の日のことでした。路地で濡れて弱っている子猫を拾い、お母さんに相談して、一時的に世話をして、子猫を助けてあげることにしました。猫を飼うか、飼ってくれる人を探すかは、そのときはまだ決めていませんでした。とにかく保護しました。
その夜、わたしの部屋で子猫がしゃべりました。
「ぼくは魔法猫なんだ。きみのように清らかな心を持った女の子を魔法少女にする活動をしているんだよ。というわけで、きみを魔法少女にするね」
「ちょっと待って。え、なんでしゃべれるの? それに、わたしは別に魔法少女になりたいなんて思ってないんだけど……」
「ぼくの役目だから。きみの意思は関係ないんだ。超常的な能力と並みはずれた美貌を与えるから、それを世のため人のために使ってね。ちなみに、悪事に使ったり、サボタージュしたりすると死亡するから気をつけてね」
そして、子猫は「魔法少女爆誕!」と叫んで、わたしを魔法少女に変身させ、消えてしまいました。
わたしは文字どおりアイドル顔負けの容姿の美少女になっていました。アニメの魔法少女みたいな服装になっていて、へそ出しルックでした。
恥ずかしい!
わたしは元の姿に戻りたくていろいろと試してみたけれど、容姿を戻すことはできませんでした。服を着替えても、1時間後には、魔法少女の服になってしまうのです。えっ、こんなの困るんだけど……。
お父さんとお母さんに話しました。
「わたし、こんな姿になったけど、素子だよ。魔法猫に変身させられちゃったの」
両親はなかなか信じてくれませんでしたが、何度も説明して、わたししか知りようのないことを伝えて、ようやく信じてもらうことができました。
中学校でも白井素子であるということを認めてもらうのは、ものすごく困難でした。教育委員会で問題になるほどでした。
しかし、日本各地にいくつか前例があるとのことで、すったもんだの末に認定してもらいました。あの魔法猫はわたし以外の女の子も、何人か魔法少女に変身させているのでしょう。情報を集めたら、みんな、元の姿に戻れなくて困っていることがわかりました。
わたしは超常の力を使って空を飛び、青井セイラという名前の中学3年生の魔法少女に会いに行きました。
「最悪よ。いっときはこの容姿で男の子にモテたりして、うれしいこともあったけど、デメリットの方がずっと多いわ。この姿でいつも注目のまとだし、悪いことは絶対にできないし」
「悪事をすると死亡するというのは本当ですか?」
「本当よ。実際に死んだ子もいるわ。ナイフを持った悪人を殺しちゃったの。過剰防衛だと判断されたんでしょうね。その子は死んだわ」
「誰がその判断をしたんでしょうか?」
「知らないわ。神様か魔女か魔法猫か。とにかく、あたしたちはさぼらずにこの力を善行に使って、ずっとこの姿のままで生きていくしかないのよ」
「そんなの嫌です!」
「あたしだって嫌よ!」
1年後、核戦争が起こりました。わたしや青井さんは終戦のために動きました。核戦争停止のために行動しなかった魔法少女は、全員死にました。
魔法少女とは、どれだけ理不尽な運命を背負わされた存在なのでしょうか。もし、また魔法猫と出会うことができたなら、わたしは死亡覚悟で殺してやろうと思っています。
6月中旬の雨の日のことでした。路地で濡れて弱っている子猫を拾い、お母さんに相談して、一時的に世話をして、子猫を助けてあげることにしました。猫を飼うか、飼ってくれる人を探すかは、そのときはまだ決めていませんでした。とにかく保護しました。
その夜、わたしの部屋で子猫がしゃべりました。
「ぼくは魔法猫なんだ。きみのように清らかな心を持った女の子を魔法少女にする活動をしているんだよ。というわけで、きみを魔法少女にするね」
「ちょっと待って。え、なんでしゃべれるの? それに、わたしは別に魔法少女になりたいなんて思ってないんだけど……」
「ぼくの役目だから。きみの意思は関係ないんだ。超常的な能力と並みはずれた美貌を与えるから、それを世のため人のために使ってね。ちなみに、悪事に使ったり、サボタージュしたりすると死亡するから気をつけてね」
そして、子猫は「魔法少女爆誕!」と叫んで、わたしを魔法少女に変身させ、消えてしまいました。
わたしは文字どおりアイドル顔負けの容姿の美少女になっていました。アニメの魔法少女みたいな服装になっていて、へそ出しルックでした。
恥ずかしい!
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お父さんとお母さんに話しました。
「わたし、こんな姿になったけど、素子だよ。魔法猫に変身させられちゃったの」
両親はなかなか信じてくれませんでしたが、何度も説明して、わたししか知りようのないことを伝えて、ようやく信じてもらうことができました。
中学校でも白井素子であるということを認めてもらうのは、ものすごく困難でした。教育委員会で問題になるほどでした。
しかし、日本各地にいくつか前例があるとのことで、すったもんだの末に認定してもらいました。あの魔法猫はわたし以外の女の子も、何人か魔法少女に変身させているのでしょう。情報を集めたら、みんな、元の姿に戻れなくて困っていることがわかりました。
わたしは超常の力を使って空を飛び、青井セイラという名前の中学3年生の魔法少女に会いに行きました。
「最悪よ。いっときはこの容姿で男の子にモテたりして、うれしいこともあったけど、デメリットの方がずっと多いわ。この姿でいつも注目のまとだし、悪いことは絶対にできないし」
「悪事をすると死亡するというのは本当ですか?」
「本当よ。実際に死んだ子もいるわ。ナイフを持った悪人を殺しちゃったの。過剰防衛だと判断されたんでしょうね。その子は死んだわ」
「誰がその判断をしたんでしょうか?」
「知らないわ。神様か魔女か魔法猫か。とにかく、あたしたちはさぼらずにこの力を善行に使って、ずっとこの姿のままで生きていくしかないのよ」
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