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Ⅱ‐回青の園
花氷
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第十二の月 七日
ご主人様の視察が終わった。
無事に帰ってこれたのも、氷が喜んでもらえたのもよかった。
ご主人様は居るし仕事は大体同じだし、どこで過ごしても変わらないと思っていたけれど、離れに入るとなんだかほっとして、急に……力が抜けた、疲れた、感じがした。
帰る、というのはこういうことなんだろうか。
「お帰りなさいませ。無事のお戻り何よりでございます。こちらはご不在の間も問題なく整っております」
降り立った先、ずらと並んだ使用人の姿は買われた日のことを思い出させた。むしろあのときよりも多く、ヌハス様もナフラ様も控えていたから、総出での出迎えなんだろう。
都に居たときと同じように主人は書状を何枚も読み書きして、来客をもてなし、数日置きに出掛けていってはまた色々と仕事を持ち帰る、そんな日々だった。俺も相変わらず、雪払いをしたり簡単な仕事の手伝いをしたりして過ごした。主人は忙しそうで、俺はそうでもない、いつもどおりと言っていい時間の過ごし方だった。
そうして順調に日は過ぎ、ある日を境に少し忙しない雰囲気になって、屋敷を出たときと同じようにあれこれと旅装が整えられた。大体予定どおりの滞在だったらしい。王都のほうでも仕事が溜まっていくからそう長くは居られないのだとは主人の話で、俺にとっては十分に長い心地がしていた。けれど帰り道は行きのようなこともなく天気も荒れずに済んで、比べて短い旅だったと思う。行きのことを思えば随分あっさりと、脈を辿るようにして王都に、そして屋敷に着いた。
「大変な道中だったとか。話を聞きとうございますが……お茶とご入浴はどちらを先にいたしましょう」
「まず茶を先に。何もなくてもくたびれるな、やはり。……急ぎのものが一つある。サーダたちのところに届け物を。白奴隷も共に」
「おや、土産物ですか。只今」
それでも、ずっと座りっぱなしで縮こまった感じのする手足を少し伸ばしながら、挨拶を述べてあれこれ立ち話をするのを主人の横で待つ中。俺には関係ないだろうと気を抜いていたら、すぐに分かる話が降ってきてつい肩を揺らしてしまった。
「お前はこっちだ。――ああ、あれだ」
揺れた肩が抱えられる。使いに出されるのは別の奴らしいが――荷を下ろし始めた馬車の列の中から、ハリュールの指示で木箱を運び出して寄ってくる人たちがいる。ビリムも一緒だからすぐに分かった。
暑期にはよく見る氷箱だ。藁を敷いて包み、しっかりと閉じ、温度を保つ。それに、ちょっと緊張する。
主人が蓋が開けさせ、藁を払うと白い薔薇の花が広がった。
「おや、これは――」
花束、ではない。張り詰めた水面――氷が花を閉じ込めている。
掌に何枚か乗るほどの小振りな花、二重に重なって円いかたちをした花びらの真ん中が淡く黄色や緑に滲んでいる。葉や茎も共に、綺麗に見えるように模様を成した。
花が好きなご息女へ快気祝いを兼ねた土産を持ち帰る、と命じられて、一番綺麗に咲いている間にと摘まれた薔薇で作った板氷。ひとひら、ひとひら、棘を除いた花を受け取っては水に浮かべた。優しく、そっと包むような心地で封じ固めた。
よかった。壊れてはいない。けれど。
「見事なものですな。喜ばれるでしょう」
ヌハス様の言葉にほっとして頬が緩む。寒期に氷づくりなんて珍しかったしこんなのは初めてやったが、わざわざついていった分の仕事ができた感じがして、こうして皆反応がいいから嬉しかった。自分の仕事ではあったが玻璃細工のようでもあって――うん、綺麗だ。
ちらと見上げた主人も満足気で、完成したときも褒めてもらったけれど、気に入っているようで嬉しい。
「新種だそうだ。何本か貰って来た。半分をサーダの館に。庭に植えるのに庭師にも見せてやれ」
「畏まりました」
土ごと根元を布で包んだ、薔薇の木も運ばれてくる。もう花はほとんど落ちてしまったけれど、その分は氷が仕事をするだろう。向こうでも喜んでもらえるといい。
「ハツカ、氷を一枚貰ってこい」
「はい」
全部で十も作った内、一枚を藁を払って持ち上げる。簡単には割れたり溶けたりしないよう厚みを持たせたから結構重いそれをしっかり両の手で掴み、待っている主人のところに急いで戻る。
そうして、歩き始めても色々と会話を交わす人たちの後ろを歩いて――回廊を抜けたところで、主人が足を止めて手招いた。寄っていくと俺の手に手を添えて、氷を持ち上げさせる。
後ろの庭の景色を透かして、花が咲く。
「うん……中庭にも植えさせるか。今時期は少し殺風景だからな。この花なら悪くない」
主人の瞳は花そのものではなく庭を見ていた。氷を通して花が咲いたところを思い浮かべて、先の季節を見ている。
手が離れたので持ち上げて掲げてみた。主人の真似をして、近くの名前を知らない木の枝に翳して、重ねる。満開の景色にする。
回青、橙の花も白いと聞いた。こんな風だろうか。いつ咲くのだろう。来年は確かめられるだろうか。
――楽しみだ。
「落とすなよ。どう飾るかな、ずっとお前に持たせているわけにもいかん」
主人の声に慌てて腕を引っ込め、なおしっかりと持ち直す。別にずっと持っていてもいいけれど――風呂とか寝台には持ち込めないか。他の仕事ができなくなってしまう。
「活ける皿を何か見繕ってもらいましょう。銀盆か……色の濃いものがよさそうですね」
先を行っていたハリュールが扉を開けながら言う。部屋の中から温かい空気が流れてきて、はっとした。
ずっと人が居たかのよう、出ていく前から時が止まっていたようにさえ感じられた。灯りも火鉢も用意され、香も程よく焚かれて、何も変わりなく整えられている。宿や向こうの部屋に入ったときとは全然違った。主人に連れられて座り込むともう動けないのではと思うほどぴったりとクッションの間に体が馴染む。
やがて茶と共に運ばれた大きな皿にそっと氷を寝かせると、なけなしの緊張感も失せた。花氷はテーブルの真ん中に置かれて飾られ、空いた手には茶杯が手渡される。向こうの屋敷でも道中でも休憩で何度も貰っていたけれど、茶杯に映り込んだ、そして見上げた天井が離れの主人の部屋で――ああいつもの景色だと思って息が抜け――そのままふと笑ってしまう。本当に、いつもなどと言うだけ、俺も随分この部屋に馴染んだものだ。買ってこられたときはあんなに落ち着かなかったし、ほんの数月過ごしただけなのに。俺はすっかりこの部屋の物だ。
これから何度でも此処に帰って、帰ってくる主人を待つだろう。暑くても寒くても、花が咲いても、雪が降っても。
――氷越しに未来を見たように先を想う。この繰り返しを多分、幸せと言うのだろう。
「なんだ、嬉しそうだな」
主人の体が寄り添って、唇が降ってくる。額に頬にと数度。主人もどこか嬉しそうで、尚更頬が緩む。人の目があって恥ずかしいけれど。
「まあまあ、長いこと離れていたようね」
「ずっとこれですよ」
「その分ではさぞや向こうでも騒がれたことでしょうな」
菓子を取り分けるナフラ様の、長旅の疲労が隠し切れないハリュールの、そして窘めるかのヌハス様の。三人の呆れ混じりの声に体を少し離そうとしたのは、腰を抱える主人の掌でぎゅうと押しつけられて叶わなかった。誰が何と言おうが俺はこの人のものだから、これ以上は何もできない。それを皆も知っているから怒られることはないのは幸いだが。
主人も勿論、小言に堪えた様子はない。見上げれば機嫌よく笑んだまま、茶杯を傾けた。
「やはりこの部屋が一番落ち着くな」
「――はい、ほっとします」
応じると目が細められ、腰を撫でられる。周りの視線に耐えかねて視線を氷へと逸らすと、主人が笑ったのが伝わってきて腕が緩んだ。
茶を飲んで休んで風呂に入って、そうして眠った後には青い皿に氷が溶け、水と花が満ちていた。触れてみればまだひんやりと氷の温度をしたそれはけれど、寒さが緩んだ先の、白奴隷が要る季節のことを思わせた。
ご主人様の視察が終わった。
無事に帰ってこれたのも、氷が喜んでもらえたのもよかった。
ご主人様は居るし仕事は大体同じだし、どこで過ごしても変わらないと思っていたけれど、離れに入るとなんだかほっとして、急に……力が抜けた、疲れた、感じがした。
帰る、というのはこういうことなんだろうか。
「お帰りなさいませ。無事のお戻り何よりでございます。こちらはご不在の間も問題なく整っております」
降り立った先、ずらと並んだ使用人の姿は買われた日のことを思い出させた。むしろあのときよりも多く、ヌハス様もナフラ様も控えていたから、総出での出迎えなんだろう。
都に居たときと同じように主人は書状を何枚も読み書きして、来客をもてなし、数日置きに出掛けていってはまた色々と仕事を持ち帰る、そんな日々だった。俺も相変わらず、雪払いをしたり簡単な仕事の手伝いをしたりして過ごした。主人は忙しそうで、俺はそうでもない、いつもどおりと言っていい時間の過ごし方だった。
そうして順調に日は過ぎ、ある日を境に少し忙しない雰囲気になって、屋敷を出たときと同じようにあれこれと旅装が整えられた。大体予定どおりの滞在だったらしい。王都のほうでも仕事が溜まっていくからそう長くは居られないのだとは主人の話で、俺にとっては十分に長い心地がしていた。けれど帰り道は行きのようなこともなく天気も荒れずに済んで、比べて短い旅だったと思う。行きのことを思えば随分あっさりと、脈を辿るようにして王都に、そして屋敷に着いた。
「大変な道中だったとか。話を聞きとうございますが……お茶とご入浴はどちらを先にいたしましょう」
「まず茶を先に。何もなくてもくたびれるな、やはり。……急ぎのものが一つある。サーダたちのところに届け物を。白奴隷も共に」
「おや、土産物ですか。只今」
それでも、ずっと座りっぱなしで縮こまった感じのする手足を少し伸ばしながら、挨拶を述べてあれこれ立ち話をするのを主人の横で待つ中。俺には関係ないだろうと気を抜いていたら、すぐに分かる話が降ってきてつい肩を揺らしてしまった。
「お前はこっちだ。――ああ、あれだ」
揺れた肩が抱えられる。使いに出されるのは別の奴らしいが――荷を下ろし始めた馬車の列の中から、ハリュールの指示で木箱を運び出して寄ってくる人たちがいる。ビリムも一緒だからすぐに分かった。
暑期にはよく見る氷箱だ。藁を敷いて包み、しっかりと閉じ、温度を保つ。それに、ちょっと緊張する。
主人が蓋が開けさせ、藁を払うと白い薔薇の花が広がった。
「おや、これは――」
花束、ではない。張り詰めた水面――氷が花を閉じ込めている。
掌に何枚か乗るほどの小振りな花、二重に重なって円いかたちをした花びらの真ん中が淡く黄色や緑に滲んでいる。葉や茎も共に、綺麗に見えるように模様を成した。
花が好きなご息女へ快気祝いを兼ねた土産を持ち帰る、と命じられて、一番綺麗に咲いている間にと摘まれた薔薇で作った板氷。ひとひら、ひとひら、棘を除いた花を受け取っては水に浮かべた。優しく、そっと包むような心地で封じ固めた。
よかった。壊れてはいない。けれど。
「見事なものですな。喜ばれるでしょう」
ヌハス様の言葉にほっとして頬が緩む。寒期に氷づくりなんて珍しかったしこんなのは初めてやったが、わざわざついていった分の仕事ができた感じがして、こうして皆反応がいいから嬉しかった。自分の仕事ではあったが玻璃細工のようでもあって――うん、綺麗だ。
ちらと見上げた主人も満足気で、完成したときも褒めてもらったけれど、気に入っているようで嬉しい。
「新種だそうだ。何本か貰って来た。半分をサーダの館に。庭に植えるのに庭師にも見せてやれ」
「畏まりました」
土ごと根元を布で包んだ、薔薇の木も運ばれてくる。もう花はほとんど落ちてしまったけれど、その分は氷が仕事をするだろう。向こうでも喜んでもらえるといい。
「ハツカ、氷を一枚貰ってこい」
「はい」
全部で十も作った内、一枚を藁を払って持ち上げる。簡単には割れたり溶けたりしないよう厚みを持たせたから結構重いそれをしっかり両の手で掴み、待っている主人のところに急いで戻る。
そうして、歩き始めても色々と会話を交わす人たちの後ろを歩いて――回廊を抜けたところで、主人が足を止めて手招いた。寄っていくと俺の手に手を添えて、氷を持ち上げさせる。
後ろの庭の景色を透かして、花が咲く。
「うん……中庭にも植えさせるか。今時期は少し殺風景だからな。この花なら悪くない」
主人の瞳は花そのものではなく庭を見ていた。氷を通して花が咲いたところを思い浮かべて、先の季節を見ている。
手が離れたので持ち上げて掲げてみた。主人の真似をして、近くの名前を知らない木の枝に翳して、重ねる。満開の景色にする。
回青、橙の花も白いと聞いた。こんな風だろうか。いつ咲くのだろう。来年は確かめられるだろうか。
――楽しみだ。
「落とすなよ。どう飾るかな、ずっとお前に持たせているわけにもいかん」
主人の声に慌てて腕を引っ込め、なおしっかりと持ち直す。別にずっと持っていてもいいけれど――風呂とか寝台には持ち込めないか。他の仕事ができなくなってしまう。
「活ける皿を何か見繕ってもらいましょう。銀盆か……色の濃いものがよさそうですね」
先を行っていたハリュールが扉を開けながら言う。部屋の中から温かい空気が流れてきて、はっとした。
ずっと人が居たかのよう、出ていく前から時が止まっていたようにさえ感じられた。灯りも火鉢も用意され、香も程よく焚かれて、何も変わりなく整えられている。宿や向こうの部屋に入ったときとは全然違った。主人に連れられて座り込むともう動けないのではと思うほどぴったりとクッションの間に体が馴染む。
やがて茶と共に運ばれた大きな皿にそっと氷を寝かせると、なけなしの緊張感も失せた。花氷はテーブルの真ん中に置かれて飾られ、空いた手には茶杯が手渡される。向こうの屋敷でも道中でも休憩で何度も貰っていたけれど、茶杯に映り込んだ、そして見上げた天井が離れの主人の部屋で――ああいつもの景色だと思って息が抜け――そのままふと笑ってしまう。本当に、いつもなどと言うだけ、俺も随分この部屋に馴染んだものだ。買ってこられたときはあんなに落ち着かなかったし、ほんの数月過ごしただけなのに。俺はすっかりこの部屋の物だ。
これから何度でも此処に帰って、帰ってくる主人を待つだろう。暑くても寒くても、花が咲いても、雪が降っても。
――氷越しに未来を見たように先を想う。この繰り返しを多分、幸せと言うのだろう。
「なんだ、嬉しそうだな」
主人の体が寄り添って、唇が降ってくる。額に頬にと数度。主人もどこか嬉しそうで、尚更頬が緩む。人の目があって恥ずかしいけれど。
「まあまあ、長いこと離れていたようね」
「ずっとこれですよ」
「その分ではさぞや向こうでも騒がれたことでしょうな」
菓子を取り分けるナフラ様の、長旅の疲労が隠し切れないハリュールの、そして窘めるかのヌハス様の。三人の呆れ混じりの声に体を少し離そうとしたのは、腰を抱える主人の掌でぎゅうと押しつけられて叶わなかった。誰が何と言おうが俺はこの人のものだから、これ以上は何もできない。それを皆も知っているから怒られることはないのは幸いだが。
主人も勿論、小言に堪えた様子はない。見上げれば機嫌よく笑んだまま、茶杯を傾けた。
「やはりこの部屋が一番落ち着くな」
「――はい、ほっとします」
応じると目が細められ、腰を撫でられる。周りの視線に耐えかねて視線を氷へと逸らすと、主人が笑ったのが伝わってきて腕が緩んだ。
茶を飲んで休んで風呂に入って、そうして眠った後には青い皿に氷が溶け、水と花が満ちていた。触れてみればまだひんやりと氷の温度をしたそれはけれど、寒さが緩んだ先の、白奴隷が要る季節のことを思わせた。
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